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On the Production
by 井口健二
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■ブライト・スター、パリより愛…、BEAUTIFUL ISLANDS、書道ガールズ、プリンス・オブ・ペルシャ、トイレット、BECK+製作ニュース
を殲滅、麻薬組織を壊滅するために来たと称して次の行動を
開始する。
出演は、大使館員役に昨年12月紹介『シェルター』などのジ
ョナサン・リース・マイヤーズ、エージェント役にジョン・
トラヴォルタ。他に、ポーランド出身のカシア・スムトゥニ
アク、イギリスのリチャード・ダーデンらが共演している。
『96時間』同様、兎にも角にも滅法強い男が大暴れする話
で、次から次に敵が倒されて行く。ただし、今回の主人公は
その男に随行する方の人間で、あれよあれよという間に危険
に巻き込まれて行く、という展開の作品。
痛快という言葉が見事に填る作品と言えるが、そこにいろい
ろな国際情勢などが影を落としているのはさすがと言うとこ
ろだ。また、物語の進展に従って中華街やエッフェル塔など
の観光地からちょっと危ない感じの地区まで、パリ観光も楽
しめる仕組みにもなっている。
しかも、衛星からのモニターなど最新のスパイ技術が駆使さ
れたり、その一方で謎が謎を呼ぶ展開にも破綻が無く、正に
エンターテインメントをとことん追求した作品と言える。毒
にも薬にもならないかも知れないが、95分の上映時間は一時
のお楽しみには最高だ。
なお、映画には007から『スター・トレック』まで、いろ
いろな作品へのオマージュも描かれていた。
『BEAUTIFUL ISLANDS』
海面上昇で最初に海に沈む国と言われるツバル、高潮の被害
が顕著になってきたイタリアの水の都ベニス、そして永久凍
土の融解で土地が消えて行くアラスカ州のシシマレフ島。地
球温暖化の脅威に晒されている地球上の3カ所に取材された
ドキュメンタリー。
それぞれの土地で起きている事柄に関しては、情報としては
知っていたが、それを映像で目の当りにすると改めて脅威を
感じるものだ。特に美しい自然が一杯のツバルの風景には、
これが失われて行くことへの哀しさも感じた。
僕自身、地球の温暖化に関しては温室ガス云々という考えに
は与しないもので、海面の上昇は避けられないと思っている
が、ここに描かれているいろいろな事物が失われることには
哀しみを感じる。
それにしても、ツバルの民衆が「神を信じているから、この
国は沈まない」と主張する姿には驚きも感じてしまったが、
監督も海面の上昇は避けられないと思っているのか、それを
淡々と撮っている映像には哀しみも感じられた。
一方、ベニスでは人類が作り上げた文化遺産が失われようと
している。それはツバルの自然とは別の意味で失ってはなら
ないものと言える。映画では水浸しのサン・マルコ広場や、
ホテルのロビーに高床の回廊を仮設して凌いでいる様子が写
し出される。
因に、映画の中では「市長が水門を閉じない」と言う発言が
出ていたが、これには近隣の干潟への影響を考慮して市長が
反対の立場を取っている事情があるのだそうで、それも意味
のある考えのようだ。
そしてアラスカでは、人間はそこから立ち去るしかない現実
が突きつけられる。ここでは数10年前からの浸食で海辺の家
屋が倒壊し、脅威は現実のものとなっている。それに対して
人間はなす術もないのだ。
南国のツバル、極寒のアラスカ、そして人類の歴史を物語る
ベニス。それぞれにその美しさがあり、それを失いたくない
と感じさせる。そんな見事な映像が綴られている。その美し
さを感じて、それが失われることへの哀しさが心に刻まれる
作品だった。
『書道ガールズ!!わたしたちの甲子園』
愛媛県四国中央市が主催する「四国中央紙まつり」、そのメ
インイヴェントとして2008年に第1回が開催された「全国高
校書道パフォーマンス選手権大会」の実施までを描いた実話
に基づくドラマ作品。
元々は地元の三島高校書道部が商店街で行っていた活動が評
判になり、行政主催の「紙まつり」のイヴェントに昇格。さ
らにその模様が全国ネットでテレビ放送されて、全国に書道
ブームを巻き起こしたという実話がドラマ化されている。
主人公は地元の書道家の1人娘。高校書道部の部長も務め書
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04月18日(日)
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