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On the Production
by 井口健二
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■後ろから前から、闇の列車光の旅、ダレン・シャン、アーサーと魔王マルタザールの逆襲、ビバ!ラブ、空を歩く少年+製作ニュース
主演は、ルイス・マンドーキ監督の『イノセント・ボイス』
などに出演のパウリーナ・ダイタン。ホンジュラスで行われ
たオーディションで選ばれたエドガー・フロレス。それに、
2007年『スピーシーズ4』に出演していたというクリスティ
アン・フェレール。
他に、昨年2月に紹介したベルナル初監督作品『太陽のかけ
ら』に出演のテノック・ウエルタ・メヒアがギャングのリー
ダー役で登場。いずれもラテン系の若者たちの共演が、見事
な雰囲気を醸し出している。
中米からアメリカへ向かう違法移民たちの苦難や悲しみが、
ロードムーヴィの体裁を取りながら見事に描かれた作品だ。
『ダレン・シャン』
“Cirque du Freak: The Vampire's Assistant”
主人公と同じ名前のダレン・シャンという作家による若年向
けホラーシリーズからの映画化第1弾。
ちょっと内気な主人公の少年と、大人の目から見れば不良だ
が主人公にとっては大親友の少年。そんな2人の少年が親の
目を盗んでフリークスのサーカスを訪れたことから、2人は
思いも拠らない運命に翻弄される。
自分の失敗で親友が死の淵に立ったとき、あなたは親友のた
めに死ねますか?いやそれは死よりも恐ろしい運命にあなた
は立ち向かうことができますか?そんな究極の選択に主人公
は直面させられる。
元々原作物であるからネタバレにはならないと思うが、主人
公はここでヴァンパイアになることを要求され、家族や友人
とも離別してヴァンパイアとして生きる道を選択しなければ
ならなくなる。しかも、命を助けた親友とも新たな関係に直
面する。
この主人公に新人のクリス・マッソグリアが扮し、親友役は
2008年『センター・オブ・ジ・アース』などのジョッシュ・
ハッチャースンが演じている。
その他、ヴァンパイア役で『シカゴ』でオスカー候補になっ
たジョン・C・ライリー、サーカス団長役に『ラスト・サム
ライ』で候補の渡辺謙。さらに『プラトーン』で候補のウィ
レム・デフォー、『フリーダ』で候補のサルマ・ハエックら
が共演している。
監督は2002年『アバウト・ア・ボーイ』などのポール・ウェ
イツ、脚本は1997年『L.A.コンフィデンシャル』でオスカ
ー受賞のブライアン・ヘルゲランド。
映画化は、原作シリーズの3巻目までに相当する物語とのこ
とで、実は未だ主人公はヴァンパイアになるかどうか悩んで
おり、徐々にその道が開かれて行く過程が描かれる。従って
物語は始まったばかりで、ぜひとも続編も見たいものだが…
未だその計画は発表されていない。
と言うのも、アメリカでは昨年10月25日の公開第1週の興行
成績が629万ドルの第3位でスタートしたものの、その後も
成績は伸び悩んで結局3週間で1370万ドルの成績しか上げら
れなかった作品。従ってその程度の成績では続編には踏み切
れないようだ。
その理由は、豪華な配役の割に展開がお子様向けすぎるなど
いろいろありそうだが、映画を観ていると、ライリー、渡辺
謙らの脇役陣が本当に楽しそうに演技をしており、それは観
客も楽しませてくれるものにもなっている。
ただ、派手なアクションシーンなどが少なくて、特に見せ場
になるべきシーンが観当らない。しかしそれはシリーズ第1
作の宿命のようなものでもあるし、これが第2作、第3作と
続けば『ハリー・ポッター』などより人間味のある話になる
はずなのだが…
因に、映画をユニヴァーサルと共同製作しているリレイティ
ヴィティ・メディアには、日本の広告会社の電通が出資して
おり、エンドクレジットにも社名が登場している。だから、
何とか日本で大ヒットして続編の気運が生まれたら、それも
嬉しくなるものだ。
『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』
“Arthur et la vengeance de Maltazard”
リュック・ベッソンが執筆したお子様向け冒険小説からの映
画化で、2007年4月に紹介した『アーサーとミニモイの不思
議な国』の続編。因に、本国のフランスではすでに第3作の
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02月07日(日)
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