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On the Production
by 井口健二
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■第174回
発表されているもので、さらに今回の発表によると、撮影は
2月に開始され、公開は2011年の予定となっている。
物語の詳細は公表されていないが、横暴なMCPが君臨す
るヴァーチャル世界の解放を目指して、ハッカーたちが再び
挑戦するお話ではあるようで、最新のCGIで再々現される
ヴァーチャル世界がどのように進化しているかも楽しみだ。
なお題名は“TR2N”としている情報もある。
それにしても、ブリッジスとボックスレイトナーは、現実
世界の役柄では年齢的な変化も理解できるが、ヴァーチャル
世界での風貌は年を取るのかな。これも最近の映画を観てい
ると、CGIでならどのようにでもできそうだが、本作では
どう処理するか、その辺にも興味を引かれるところだ。
* *
続いても長年の情報で、最初は2002年1月1日付第6回に
報告したコロムビア製作“Sinbad”シリーズ再開の計画が、
今春『ベッドタイム・ストーリー』の公開を控えるアダム・
シャンクマン監督で発表された。
この計画に関しては、2005年3月15日付第83回でも報告し
ているが、以前にはジョン・シングルトンやロブ・コーエン
の名前も挙がっていた本作の監督に、『ヘアスプレー』など
のミュージカルやコメディが専門と思われる監督の起用が発
表されたものだ。この起用が何を意味するかは微妙なところ
だが、以前あったキアヌ・リーヴスの主演は不明なものの、
ニール・モリッツの製作は変っておらず、アクション映画と
いうスタンスは変えていないようだ。
一方、映画化のストーリーに関しては、中国を舞台にした
アラジンの魔法のランプを巡る物語とも言われており、基本
はディズニーに本拠を置くシャンクマンとしては、この辺も
微妙なところだ。アニメーションと実写、主人公も異なるも
のだから競合にはならないが、ランプの精ジニーは登場する
のだろうし、その表現はどうするのだろうか?
ただしシャンクマンの予定では、ディズニーで“Bob the
Musical”という計画も進行中で、他人の心の中の音楽が聞
こえるようになる…という、ちょっとファンタスティックな
趣もあるこの作品と、どちらを先に撮るかは決まっていない
とのこと。しかし、海外紙の報道では監督が次に撮る2作と
されているもので、それはつまり12月1日付第172回で紹介
した2011年公開予定の“Hairspray 2”の前に、今回の2作
を撮るということになる。
2作ともキャスティングなどはまだ発表されていないが、
シャンクマンの周辺は年明けから忙しくなりそうだ。
* *
次はちょっと最近の情報で、デイヴィッド・フィンチャー
監督が、製作母体のパラマウントからの移行を表明している
アニメーション作品“Heavy Metal”の計画に関して、監督
自身による進行状況の報告が行われた。
それによると、まずアンソロジーの各篇の監督にはゴア・
ヴァビンスキー、ザック・スナイダーが参加しているとのこ
とだ。また内容的には、「今まで誰も考えなかったようなも
のを用意している。それは『24』のような展開になるもの
で、その内の1本をスナイダーが撮り、ヴァビンスキーにも
気に入ったものがある」とのことだ。さらに監督自身も1本
か2本撮る余裕はあるとしており、全体で8本か9本を作る
資金は用意しているとのことだ。
「『24』のような展開」というのがどのようなものか判
らないが、テレビの印象からすると、キャラクターや物語は
連続しているものの、それぞれの回で異なる監督が別々の展
開を描くということになりそう。それがうまくまとまるかど
うかは、監督の間で相当の連携と信頼が必要になりそうだ。
うまく行くことを祈りたい。
ただし、以前の報道でソニーに持っていくとした製作母体
はまだ決定していないようで、「何処でもいいからやらせて
欲しい」というようなニュアンスの発言もあった。この年末
の経済はどの会社も厳しい状況になっていると思われるが、
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01月01日(木)
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