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On the Production
by 井口健二
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■ターミネーター:サラ・コナー、イーグル・アイ、最強☆彼女、青い鳥、旅立ち、ノン子36歳
行く。それは最初は主人公たちの安全を守っているようでも
あるが、やがて大きな陰謀が明らかにされて行く。
何故その男女が選ばれたのかなどの謎が巧みな展開で明らか
にされて行く。その脚本も見事だったが、それに勝るのがド
派手なアクション場面の映像。次から次へのべつまくなしの
VFXの洪水は、そのエネルギーだけでも大したものだ。
CGIになれば何でも可能という時代ではあるけれど、それ
を適所にピタリとはめることが映画の面白さを倍加する。そ
の意味でもこの作品のVFXは計算され尽くしていると言え
るものだ。
主演は、『ディスタービア』などのシャイア・ラブーフと、
『近距離恋愛』などのミシェル・モナハン。さらに『シン・
シティ』のロザリオ・ドースン、『チョコレート』などのビ
リー・ボブ・ソーントンらが共演している。
監督は、『ディスタービア』のD・J・カルーソ。前作では
家庭用のヴィデオ機材などを用いて巧みに盗聴劇を描いてみ
せたが、今回はさらに大掛かりな最新テクノロジーが駆使さ
れ、見事な展開が繰り広げられる。
基本のアイデアの部分では、1983年のジョン・バダム作品な
どいろいろと先駆的な作品はあると思うが、その物語を、見
事に市中で展開させてみせたことは、現在のハリウッドの実
力発揮と言えるところだろう。
『ダイハード4.0』が、ほんの前哨戦でしかなかったことが
よく判った。
『最強☆彼女』“무림여대생”
2001年公開の『猟奇的な彼女』などのクァク・ジェヨン監督
の最新作。
韓国語での原題は関係ないようだが、2004年の『僕の彼女を
紹介します』、08年の『僕の彼女はサイボーグ』と続く作品
群は、スティーヴン・セガールの『沈黙』シリーズに並ぶ、
『彼女』シリーズとでも呼びたくなるものだ。
ただしこの「シリーズ」、最初の2作はちょっと捻りの利い
たラヴコメディのストーリーだったが、今年の2作はVFX
も使ったアクション作品となっており、アクションコメディ
の様相が強くなっている。と言っても「彼女」が強いことは
共通しているものだが。
そして今回の物語は、武芸集団・武林の名門四家の一つカン
家の一人娘が主人公。彼女は幼い頃から神童と呼ばれるほど
の武芸の達人だったが、花も恥じらう年頃の女子大生となっ
た今では、その人並み外れた武芸の技が学生生活での重荷に
なっている。
そんな彼女は、大学アイスホッケー部のエースに一目惚れ、
自分が主役だった怪力部を辞めてホッケー部のマネージャー
となってしまう。その娘の態度を心配した父親は、密かに幼
馴染みの若者を彼女に近づけようとしていた。
一方、武林四家の長老たちには魔の手が忍び寄り、その内の
1人が重症を負う事態が発生していた。そして、武林四家の
存続を賭けたその戦いに、彼女も否応無しに巻き込まれてい
くことになるが…
アクションは、ワイアーも駆使した格闘技が中心となるが、
彼女が母親譲りの剣の達人という設定もあって、そのチャン
バラも見所となるものだ。そのアクション監督は、香港映画
『インファナル・アフェア』なども手掛けたディオン・ラム
が担当している。
出演は、「彼女」役に『火山高』などのシン・ミナ。『ピー
ター・パンの公式』でダーバン映画祭主演賞を受賞したオン
・ジュワン、『多細胞少女』に主演のユゴンらが共演。また
ディオン・ラムも武林の最長老役で出演している。
普通にアクションコメディとしては面白い作品だが、彼女と
幼馴染みとの関係などはもう少し掘り下げて欲しくもあり、
何か勿体無い感じもした。その辺は、『…サイボーグ』の時
にも感じられたものだが、でもまあ映画はヒットしているの
だから、これでいいのかな。
『青い鳥』
いじめなど教育現場の問題をテーマとした重松清原作の連作
短編集からの映画化。
前学期に事件を起こした中学2年のクラスに、休職した担任
の代理として教育委員会から吃音の臨時教師が派遣されてく
る。その教師は、倉庫に片づけられた事件当事者の生徒の机
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10月05日(日)
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