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On the Production
by 井口健二
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■第166回
で進めるもので、シリーズ化の可能性も高いその作品にクル
ーズの主演が見込まれている。
 因に、『スパイダーマン』でお馴染のライミは、コロムビ
アと専属契約を結んでいる訳ではないようだが、優先的には
仕事をすることになっている。しかし今回は、直接監督する
ものではなく、プロデューサーという肩書きなので問題はな
い。一方のクルーズは、先にポーラ・ワグナーがUAの社長
を退くと発表した後も、ソニー傘下の同社との関係は保つと
発表しているものだが、この夏にはドリームワークス製作の
“Tropic Thunder”に出演するなど、制約はないようだ。
 とは言うものの、ジャンル映画専門のライミ作品にクルー
ズの主演というのはあまり考えていなかった顔合せで、そこ
から何が生まれてくるか楽しみだ。
        *         *
 DCコミックスの話題のついでに、2大ヒーローの続編の
情報をまとめて紹介しておこう。
 まずは、『ダーク・ナイト』が記録破りのヒットとなった
“Batman”の続きについては、ジョニー・デップのリドラー
(ナゾラー)やアンジェリーナ・ジョリーのキャットウーマ
ン、フィリップ・シーモア・ホフマンのペンギンなど噂はい
ろいろあるようだが、いずれにしてもその構想は、クリスト
ファー・ノーラン監督の頭の中に隠されているもので、その
監督は作品のプロモーションの後はヴァカンスに出かけたま
ま行き先は判らないそうだ。多分、アーロン・エッカートの
トゥーフェイスは登場するのだろうが、全ては監督の帰還を
待つしかない。
 しかも監督には、2002年2月1日付の第8回などで報告し
た“Hughes: The Private Diaries, Memos and Letters”の
計画も進行しており、前回テレビ化の情報を紹介した“The
Prisoner”の映画化の計画もまだ残っているようで、『バッ
トマン・ビギンズ』の後に『プレステージ』を撮っているよ
うに、これらの作品を1本撮る可能性は高い。それがどうな
るかもノーランの帰還を待ってからだ。
 一方、“Superman: Man of Steel”に関しては、ブライア
ン・シンガー監督がまだ関わっていることは確認されている
ものだが、何度も点いたり消えたりしている計画に、また開
始の芽が出てきているようだ。
 ただし、シンガーが以前に用意した物語にはワーナー側が
満足していないようで、新しい物語が提示されるか、監督を
替えることになるかという段階だとされている。しかしワー
ナーとしてはシンガー監督で進めることは重要とも考えてい
るようで、後はシンガーの決断ということにもなるようだ。
 つまり、ワーナーとしては、『ダーク・ナイト』の成功を
引き継ぐような作品が欲しいが、シンガーの構想はそうでは
ないということのようで、元々リチャード・ドナー監督の路
線を継ごうとするシンガーとは対立も厳しそうだ。もちろん
異星人のSupermanと人間のBatmanとでは、キャラクターの背
景から異なるものだが、そこをどのように擦り合わせるか、
シンガー以外の監督になってもそれは難しいところだろう。
 いっそのこと、ティム・バートン監督、ニコラス・ケイジ
主演の計画を復活させたほうが早いような気もするが…
        *         *
 もう1本、DC以外のコミックスの映画化の情報で、ジェ
リー・カー&アラン・グロス原作による“Cryptozoo Crew”
というシリーズの映画化権を、前々回にも別の計画を紹介し
ているワーナー傘下のアルコン・エンターテインメントが獲
得したと発表した。
 物語は、題名の通りcrypt=神秘的な生物を保護する活動
を行う秘密組織の活動を描くもので、美人獣医を中心とした
チームが、イェティやネッシーを初めとする、山奥の寺院や
ジャングルの奥地で発見された神秘生物が悪の手に落ちるこ
とがないように保護する活躍が描かれる。因に、今回の報道
で原作はグラフィックノヴェルとされているものだが、イン
ターネットを検索するとハナ=バーベラのカートゥーンのよ

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09月01日(月)
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