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On the Production
by 井口健二
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■真木栗の穴、アメリカばんざい、ダークナイト、ボーダータウン、マルタのやさしい刺繍、ハンコック、ブロードウェイ♪…、ブタがいた教室
確実に収入の得られる兵役に向かっているのだという。そし
てそこには、訓練中にいろいろな免許が得られるなどの甘言
も弄されるが、得られる免許の多くは時代後れのものばかり
だそうだ。
そこでふと思いついたのだが、最近の世界不況を招いている
急速な石油価格の高騰には、ニューヨーク市場が大きく関っ
ていることは明らかなはずだ。しかしその対策については、
サミットでも責任転嫁以外の有効な施策は打ち出されなかっ
た。
つまりアメリカは、石油の高騰によって中東産油国を潤わせ
ると共に、国内を不況にして若者たちに兵役以外の道を閉ざ
す。しかも、その戦争は9/11の復讐というお題目で続けられ
る。これは見事な自作自演の物語のようだ。
そしてそれには日本も加担している。この不況が続いて日本
でも若者たちがこぞって兵役に向かう日も近そうだ。
『ダークナイト』“The Dark Knight”
2005年公開『バットマン・ビギンズ』の続編。前作からは、
ブルース・ウェイン役のクリスチャン・ベールを始め、マイ
クル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリー
マン、キリアン・マーフィが揃って再登場し、レイチェル・
ドーズ役のみマギー・ギレンホールに交代した。
また、前作では名のみだったジョーカーがヒース・レジャー
の怪演で登場。さらにハーヴェイ・デントもアーロン・エッ
カートの配役で新登場する。
本作の注目は、何と言っても、バットマンの最大の敵ジョー
カーの登場ということになるが、それを演じたレジャーは本
作の撮影後に亡くなったもので、その怪演ぶりは、俳優とし
ての極限を演じているかのように観えてしまう。
ジョーカーと言えば、1989年版のジャック・ニコルスンの演
技も忘れられないものだが、そのとぼけた雰囲気も踏襲しつ
つ、さらに狂気の面を一層鮮やかに描いてみせている。それ
は今回のシリーズのダークなイメージにもピッタリとマッチ
しているものだ。
物語は、前作でバットマンが活躍した後の出来事、バットマ
ンは前作でゴッサ・ムシティの悪を一掃したはずだったが、
そこには新たな強敵が現れる。つまり、世の中に犯罪者は尽
きることが無く、バットマンは永遠の闘いに挑んで行くこと
になるものだ。
一方、ゴッサム・シティは新たな地方検事を迎えることにな
る。正義感に燃える新検事デントはバットマンの行動にも理
解を示し、彼らは街の浄化のためにタッグを組むことになる
が、同時に彼はレイチェルの愛も獲得して行くことになる。
そしてジョーカーは、ゴッサム・シティのダークサイドを巧
妙に操り、徐々にその足場を固めて行く。そこには、アジア
からの悪の組織の脅威も影を落としていた。
もちろん物語の主な舞台はゴッサム・シティだが、新たに香
港の暗黒街も登場して、バットマンの闘いが世界的な規模で
進められて行くことになる。
前作に引き続き、デイヴィッド・S・ゴイヤーの原案から、
クリストファー&ジョナサン・ノーラン兄弟が脚本を執筆、
クリストファーが監督した。
それにしてもレジャーの怪演は見事で、今後のシリーズでは
そのジョーカーを封印しなければならないのはきついところ
だ。因に、次回作にはいよいよロビンの登場も噂されている
ようだ。
『ボーダータウン・報道されない殺人者』“Bordertown”
1994年1月の北米自由貿易協定(NAFTA)発効により、
メキシコのアメリカ国境地帯には、多数の海外企業が製品の
全量アメリカ輸出を前提とした工場を進出させ、特に賃金の
安い若年の女性労働者を搾取している。
そんな状況下で多発していると言われる婦女暴行殺人事件。
しかしその事件は、両国の信頼関係や利益を損なう恐れがあ
ると考えられ、事件そのものが隠蔽され、その報道も妨げら
れていると言う。
その被害者の総数は5000人を超えるとも言われ、先に紹介し
た『ランボー/最後の戦場』の記者会見で、シルヴェスター
・スタローンが「すでに500人以上の女性が拉致されたと見
られる場所がある」と語っていたが、本作は正にそんな現実
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07月13日(日)
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