ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460291hit]
■メモリー〜君といた場所〜、シャークウォーター、きみの友だち *熊本遠征記後編
それなりに面白くはあった。
それにサメのヒレ部分だけを切り取って、泳ぎもままならず
死を待つだけになったサメの身体を無造作に海に投げ捨てる
映像は、人間の横暴さを見事に表して、観ていて心が痛むも
のだった。
ただし、サメは人間を襲わないという監督の主張は、現実に
日本近海でもサメに襲われて亡くなった人のニュースも何度
も耳にしているもので、簡単に鵜呑みにしてしまう訳には行
かない。いろいろな条件も重なってのことなのかも知れない
が、その辺は明確にして欲しかったものだ。サメは人間にと
って必ずしも無害ではない。
なお監督の主張では、映画が人食いザメの印象を植えつけ、
サメの乱獲を助長したということだが、できることならこの
作品をスティーヴン・スピルバーグに観せて、その反応を観
てみたいものだ。
『きみの友だち』
直木賞受賞作家の重松清の原作を、2003年寺島しのぶ主演作
『ヴァイブレータ』などの廣木隆一監督で映画化した作品。
子供の頃の交通事故で足が不自由になった主人公と、生来の
持病で運動のできない同級生との交流を通じて、喪失と再生
の中で揺れる少年少女の姿を描く。
その2人の通う学校では、クラス全員が参加する縄跳び大会
があるらしい。その大会で縄を回す役は、自動的にその2人
に決まってしまう。そんな境遇には反発を感じる主人公だっ
たが、病弱の同級生の健気な姿に徐々に心を開いて行く。
その主人公は、大人になってからはフリースクールで子供た
ちに絵を教えている。そこで主人公は取材に訪れたカメラマ
ンと会話を交わすようになる。主人公もカメラが好きで、そ
の写真にはいろいろな思い出が詰まっていた。
物語は、主人公と同級生の話だけではなく、主人公の弟の話
などいろいろなものが交錯する。しかもその時系列も様々に
それらの話が進むので、正直に言ってちょっと混乱を感じる
ところもあった。
結局それは最後にはちゃんとまとまりを見せ、そこに感動も
湧き上がる構成だが、でも、特に弟のエピソードなどは、も
う少しその辺の時間の流れなどは判りやすくして欲しかった
ところだ。
と言っても、観ていれば判る話ではあるのだが、観ている間
にあやふやな気持ちにさせられるのは、やはり余り気持ちの
いいものではない。多分監督は原作を読み込んでいるからこ
れで良しとしたのだろうが、もう少し考えて欲しい感じはし
た。
と苦言は呈してしまったが、映画の全体は心地よく楽しむこ
とができた。特に青い空に浮かぶ白い雲の映像は、今の季節
にピッタリの感じもしたものだ。その中で揺れ動く子供たち
の心情は、観ていて感じるところも多かった。
出演は、ホリプロ・タレントキャラバン出身の石橋杏奈と、
『誰も知らない』で長女役を演じていた北浦愛。他に、吉高
由里子、福士誠治が共演。さらに大森南朋、柄本明、田口ト
モロウ、宮崎美子らが脇を固めている。また、主題歌を一青
窈が担当している。
なお、石橋は高校生から20歳の大人の女性まで演じるが、撮
影当時はまだ14歳だったそうで、これはなかなかのものだ。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※今回は紹介する映画が少なかったので、3月21日〜24日※
※に青春18切符を使って実行した熊本旅行について報告し※
※ます。映画紹介のページの趣旨とは相違しますが、途中※
※で観たIMAXの話なども書きますので、ご了承ください。※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
(承前)
試合後は、応援団の前に来た選手を迎えた後に、ダッシュで
バス乗場まで行き、光の森駅行の第1便の連絡バスに乗車す
ることが出来た。そこから15時31分発の熊本行に乗車。熊本
で16時01分発鹿児島本線上りに乗り換えることになったが、
ここでトラブルに見舞われた。
ここでの乗り換えは、元々余裕が3分しかなかったのだが、
熊本駅に着いて出発ホームに行ったら電車が見当たらない。
しかし、乗客の列が出来ていたのでそこに並ぼうとしたら、
[5]続きを読む
04月20日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る