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On the Production
by 井口健二
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■第155回
の主人公が自分の父親が殺された事件の捜査を続ける内に、
1906年のサンフランシスコ大地震に関る謎に突き当たるとい
うもの。ジョン・ローガンのオリジナル脚本から、バード監
督がリライト中とされているが、『スウィーニー・トッド』
や『ラスト・サムライ』の脚本家の作品には興味を引かれる
ところだ。
 なお、ピクサー社の実写映画進出は以前から噂があったも
のだが、ディズニーとの合併でその計画は消えたと思われて
いたようだ。しかし今回の計画でそれが実現することになる
もので、今後の進展も注目されている。また、今回の製作に
共同で参加しているワーナーの存在も気になるものだ。
        *         *
 一方、ディズニー製作で進められるマペット・ムーヴィの
新作には、4月18日に全米公開される“Forgetting Sarah
Marshall”というコメディ作品が話題の俳優兼脚本家ジェイ
スン・シーゲルと、脚本家兼監督ニック・ストーラーのコン
ビの起用が発表された。
 この2人は、2月3日付の『燃えよ!ピンポン』の紹介に
登場した昨年の全米ヒット作“Knocked Up”などのジャド・
アプトウ監督門下生ということだが、新作“Forgetting…”
では、別れた恋人が人気女優になって未練たらたらの売れな
い脚本家を主人公にしており、実はその主人公が映画の中で
執筆中とされる脚本が、人形劇で演じられる“Dracula”の
ミュージカル版という設定なのだそうだ。
 ところが、その人形劇シーンを映画ではジム・ヘンスンの
マペッツに演じて貰ったところ、そのアイデアを気に入った
マペッツ側が反応し、シーゲルにそれを現実の脚本にするこ
とが依頼されたというものだ。そしてシーゲルからはストー
ルの協力を要望して企画が実現されることになった。吸血鬼
物と言っても、そこからの物語がどんな捻りになるかは判ら
ないが、取り敢えずはシーゲルとストールによる脚本の執筆
が進められることになるようだ。
 なお2人のコンビでは、次回作“Five-Year Engagement”
も含めて、今までの作品は常にシーゲル主演とストール監督
で行われてきたようだが、今回はさすがに主演はマペッツで
シーゲルは脚本のみ、ただしストールは監督も担当すること
になっている。因に“Forgetting…”はユニヴァーサル作品
で、そこからディズニー作品が誕生するというのも面白いと
ころだ。
        *         *
 続いて、前回“Black Hole”という計画を紹介したデイヴ
ィッド・フィンチャー監督の新たな計画として、パラマウン
トで進められているアニメーション作品“Heavy Metal”の
製作に参加することが発表された。
 作品は、1981年と2000年に製作された作品と同様、1977年
に創刊された同名の雑誌のコンセプトに沿った複数の短編の
オムニバスになるもので、フィンチャーにはその内の1本の
監督が予定されている。
 他には、『TMNTニンジャ・タートルズ』のオリジナル
のクリエーターで、現在はHeavy Metalの出版社のオーナー
でもあるケヴィン・イーストマンと、さらにアニメーション
の製作を担当するブルー・スタジオ主宰のティム・ミラーが
参加、フィンチャーを含めた3人は製作も務める。
 短編は全部で8〜9本が予定され、その他の監督は近日中
に発表の予定だそうだ。フィンチャーは前回紹介の実写作品
と並行しての監督になるかもしれない。
 なお、Heavy Metalの関連では、2003年8月1日付第44回
に脚本家フランク・ダラボンの関る企画を紹介しているが、
今回の計画はそれとは別のものようだ。
        *         *
 一方、フィンチャーの関連で、2005年7月15日付第91回な
どで紹介してきたアーサー・C・クラーク原作“Rendezvous
with Rama”(宇宙のランデブー)について、突然動きが出
てきているようだ。
 これは今回、上記の記事に関連してフィンチャーの情報を
検索をしていて気がついたものだが、信頼を置いている映画

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03月15日(土)
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