ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460304hit]
■第145回
ジェイク・ギレンホールの主演デビュー作としてブロードウ
ェイで初演されることになっているもので、現状は未公開。
従って映画化のスケジュールも未定とされているものだが、
機を見て敏のハリウッドでは、緊急で映画化される可能性は
あるようだ。
と言ってもクルーニーは、すでにユニヴァーサルから12月
公開予定だった1920年代のアメリカンフットボールを扱った
コメディの監督作品“Leatherheads”を、ポストプロダクシ
ョンにもう少し時間が欲しいとして4月4日公開に延期を発
表したところで、さらに現在はブラッド・ピットの共演で、
コーエン兄弟の監督作品“Burn After Reading”を撮影中な
ど、来年夏のストライキ前には到底時間は開きそうにない。
一方、映画用台本の執筆を依頼されているウィリモンも、
先にマーク・フォースター監督が2002年のイギリスのテレビ
ドラマ“The Jury”を映画化する計画に脚色の契約を結んだ
ところで、こちらも直ぐに動けるとは思えないようだ。
なお、ディカプリオは、サム・メンデス監督、ケイト・ウ
ィンスレット共演の“Revolutionary Road”を撮り終え、続
けてラッセル・クロウ共演、リドリー・スコット監督による
“Body of Lies”の撮影に入っており、ストライキを前にス
ターは本当に大忙しの状況になっている。
* *
次も忙しそうな話題で、まずはモーガン・フリーマン、ア
ントニオ・バンデラス共演で、“The Code”という怪盗映画
の製作が発表され、その監督として、1998年の『ディープ・
インパクト』などを手掛けたミミ・レダーが、2000年公開の
『ペイ・フォワード』以来7年ぶりのビッグスクリーン復帰
を果たすことになった。
物語は、フリーマン扮する引退を考えているヴェテランの
泥棒が、バンデラス扮する若い詐欺師をリクルートし、詐欺
師が抱えるロシア暗黒街のボスからの借金を帳消しにするた
めの最後の仕事に挑むというもの。フリーマンの先生役には
何の分野でも填りそうだが、特に泥棒というのは味がある。
テッド・ハンフリーの脚本で、撮影はすでに10月中旬からブ
ルガリアのソフィアで開始されている。
レダー監督は、1994年スタートのテレビシリーズ『ER』
で名を挙げ、1997年の『ピースメーカー』など骨太の作品を
手掛けて来ているので、その手腕には期待したい。
製作は、シルヴェスター・スタローン監督主演による『ラ
ンボー』の新作(“John Rambo”という題名だったが、改題
されるようだ)や、ロバート・デニーロ、アル・パチーノ共
演、ジョン・アヴネット監督の“Righteous Kill”などを手
掛けるヌ・イメージス。配給はミレニアムが行う。
ところでフリーマンは、レダー監督とは『ディープ…』に
主演したこともあって気心は知れていると思われ、上記の作
品は順調に進むものと思われるが、実は、最初に忙しそうだ
と書いたのは、もう1本、クリント・イーストウッド監督と
三度組んで、南アフリカ共和国のネルソン・マンデラ大統領
を描く“The Human Factor”という計画が、フリーマン製作
によりワーナーで準備されているものだ。
この作品は、1995年ラグビー・ワールドカップを主催する
ことで、アパルトヘイト以後の南アにおける人種間の融和の
問題を新たな段階に進展させたとされるマンデラの業績を描
いたもので、原作はジョン・コーリンの著作に基づき、脚色
は南ア出身のアンソニー・ペッカムが手掛けている。
その映画化では、フリーマンはマンデラを演じる計画で、
すでに今年の春に同国を訪問して、マンデラ大統領とも面会
したとのことだ。また、共演者にはラグビーチームのキャプ
テン役でマット・デイモンの出演も話し合われている。
そしてこの作品の監督にイーストウッドが招請されている
もので、『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』の
コンビが復活する可能性は高い。また、この作品もワーナー
では出来るだけ早い時期の製作を目指しており、ということ
[5]続きを読む
10月15日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る