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On the Production
by 井口健二
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■第133回
に苦しむ家族を救うために活躍するキット・キッターリッジ
という少女を主人公にしたもの。こちらの作品は、内容的に
『リトル・ミス…』と共通するところがありそうだ。
 “American…”は、ピクチャーハウスとHBOの共同製作
で、脚本は、『ナルニア国物語第1章・ライオンと魔女』の
アン・ピーコック。監督は未発表だが、6月4日に撮影開始
となっている。
        *         *
 『チキンリトル』のディズニー、『モンスターハウス』の
ソニーに続いて、ドリームワークス・アニメーション(DW
A)も作品の3D化に乗り出すことを表明した。しかも発表
では、2009年以降に同社が公開する全ての作品を3D化する
という計画が報告されたものだ。
 また、同社CEOのジェフリー・カツェンバーグの説明に
よると、作品は上記の2作品のように後処理で3D化するの
ではなく、当初から3Dのコンセプトで製作を行うもので、
「そのクォリティは、後からの3D化とは比べものにならな
い」としている。さらにその第1弾として、昨年第123回で
紹介した“Monsters vs. Aliens”を、今年の春から製作に
取り掛かるとのことだ。
 そしてこの製作に当っては、『モンスター…』で製作総指
揮を担当したジェイソン・クラークと、『チキン…』と3月
に公開された新作“Meet the Robinsons”でも3D化の技術
を担当したフィル・マクナリーの2人がすでにDWAに移籍
して、製作の全般を指導することになっており、準備は万端
整っているようだ。
 因に、アメリカの映画館の3D化の状況は、3月公開のデ
ィズニー作品“Meet…”では全米600スクリーンでの上映が
行われており、2009年までには1000スクリーンを超えること
は確実と見られている。さらに今年秋にはパラマウント配給
の“Beowulf”が公開。来年はニューライン配給でリアルD
では初の実写作品となる“Journey 3-D”、そして2009年に
は、ジェームズ・キャメロン監督の“Avatar”の公開も予定
されているもので、3Dは潮流としてしっかりと定着するも
のになりそうだ。
 ただし、今回の発表でも、リアルD以外のスクリーン用や
DVD、テレビ用に2D版も並行して2ヴァージョンの製作
を行うとしており、3D化の進まない国では2Dでの上映が
行われることになる。日本も現状では、関東地区以外はその
状況にあるものだ。
 一方、DWAでは、第123回で紹介したように、今年5月
公開の『シュレック3』の後は、“Bee Movie”が11月2日
の全米公開。また来年は5月23日に“Kung Fu Panda”と、
11月7日に“Madagascar”の続編となっており、ここまでは
2Dということになる。
 そして、2009年5月22日公開の“Monsters…”の後には、
“How to Train Your Dragon”が11月22日の公開予定。さら
に2010年の夏に“Puss'n Boots”となりそうだが、これらが
全て3Dで製作されることになる。この他、同社では“Punk
Farm”と“Shrek 4”も2009年以降に予定されており、特に
シリーズ最終作の“Shrek 4”には期待が増すところだ。
        *         *
 ところで、第123回の記事ではもう1本、アードマン製作
による“Crook Awakening”という作品が予定されていたも
のだが、実は、アードマンとDWAの契約は今年1月に失効
し、配給契約も解除されていた。そのアードマンに対して、
今度はソニー・ピクチャーズとの間で3年間の優先契約を結
んだたことが発表され、今後は同社からの配給が行われるこ
とになっている。
 因に、アードマンとDWAの関係では、最初の『チキン・
ラン』は配給のみで、その後に契約が結ばれて『ウォレスと
グルミット』『マウスタウン』が製作されたものだが、この
内の『ウォレス…』は、製作費5000万ドルで2億ドル近い興
行成績を上げたのに対して、初のオールCGI作品となった
『マウスタウン』では、製作費が1億3000万ドルに対して興
行収入は1億7800万ドルに留まったということで、満足が得

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04月15日(日)
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