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On the Production
by 井口健二
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■ソウ3、DEATH NOTE(後編)、マウス・タウン、悪夢探偵
て、大量殺戮者になって行くドラマが描かれ、それは映画と
しても面白かった。
しかし後編では、そのようなドラマは希薄にされ、どちらか
というとコミックス的な活劇が主体に描かれる。それはそれ
で、コミックスの人気の理由もそこにあるのだから構わない
が、映画ファンにはちょっと物足りないかもしれない。
しかしこの作品のファンにとっては、そんなことはどうでも
良いことだし、特に今回は、原作では一番の人気キャラと言
われる弥海砂に対するちょっとSMチックな描写も、日本の
一般映画にしてはそれなりに描いているから、これにはファ
ンも満足することだろう。
ただし、僕は原作を読んではいないが、結末は原作とは違え
られているようだ。その結末は、冷静に考えればこうなるし
かないものだが、物語の展開の流れの中でこの結末が提示さ
れたことによる呆気なさは否めない。
結局、観客はその流れの中で見ているのだから、この結末で
カタルシスが得られるかどうかに疑問は残る。ハリウッドで
のリメイクも噂に上っているようだが、ハリウッド版での結
末がどうなるか、そこにも興味が引かれるところだ。
上映時間は2時間20分。かなりの長さだが、何しろ次から次
にいろいろな展開が生じていくから、それはスピーディーで
見ている間は飽きさせない。
それに、物語の主題はキラとLとの対決だが、それを彩るの
が、海砂であったり、高田清美であったりと、結構女性が多
いのも魅力的だ。その女性たちの描写に結構時間を割いてい
るのが上映時間の長さに反映しているもので、これは仕方が
ないとも言える。
まあ、デスノートのルールの整合性など、突っ込みどころは
多々ある作品だが、見ている間は楽しませてくれるし、見終
えてから話題にできる要素がいろいろあるのも、それなりに
良いことのように思える。
映画館を出てからも楽しめる作品と言えそうだ。
『マウス・タウン/ロディとリタの大冒険』
“Flushed Away”
ドリームワークス・アニメーションとアードマン共同製作に
よるCGIアニメーション。
ドリームワークスとアードマンは、2000年に公開された『チ
キンラン』以来の提携関係にあるが、2005年公開の『ウォレ
スとグルミット』までの2作品は、アードマン製作の作品を
ドリームワークスが配給しているものだった。それに対して
今回は、両社からそれぞれの所属監督が投入されての本格的
な共同作品となっている。
元々はアードマンで、『チキンラン』にも登場したネズミの
キャラクターを発展させたいという企画が進められ、それに
ドリームワークスで進んでいたネズミを主人公にした企画が
合体したということだが、舞台設定がどんどん大きくなって
従来のクレイアニメーションでは処理し切れなくなり、つい
にCGIで制作することになったそうだ。
物語は、大きなお屋敷に住むペットネズミのロディが、ある
家人のいない日に下水管からドブネズミに侵入される。そこ
で、そいつを騙してトイレに流してしまおうとするのだが、
逆に自分が流され(flushed away)てしまう。
こうしてロンドンの地下世界にやってきたペットネズミは、
大家族を支える勝ち気な雌ネズミのリタと出会い、彼女の協
力で何とか元の家に戻ろうとするのだが…その陰では、ガマ
ガエルによる卑劣な陰謀が進められていた。
これに、フランスから来たガマガエルの従兄弟や、ガマガエ
ルの手下となっているネズミの凸凹コンビなどが加わって、
下水道の交錯する地下世界での大冒険が始まる。
さらに物語には、『ファインディング・ニモ』から007ま
で、いろいろなパロディが満載されている。
そして各キャラクターの声優に、ロディ=ヒュー・ジャック
マン、リタ=ケイト・ウィンスレット、ガマガエル=イアン
・マッケラン、従兄弟=ジャン・レノ、手下=アンディ・サ
ーキス、ビル・ナイなどという錚々たる顔ぶれが揃っている
のも聞きものだ。
映像では、アードマン特有の口の大きなキャラクターがその
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10月31日(火)
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