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On the Production
by 井口健二
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■バタリアン5、日本心中、オープン・シーズン、ファースト・ディセント、Brothers of the Head、氷の微笑2、あるいは裏切りという名の犬
「アッツ島玉砕」に始まる反体制絵画の流れを追うなど、戦
中・戦後の反体制運動の流れを、今まで僕が知らなかった側
面からも描いており、それもまた興味深く見られた。
なお、映画に登場する重信メイは、父親がパレスチナ人とい
うことだが、一見モデルかと思うような美貌で、これでもう
少し日本語が滑らかになったら、左翼運動のシンボルにもな
りそうな感じもした。
それと、彼女の思い出話しに添えて出てくる母子のスナップ
写真では、重信房子が全くの母親の笑顔を見せている1枚が
あり、この人にもこんな一面があったのだと、改めて思って
しまったものだ。

『オープン・シーズン』“Open Season”
ソニー・ピクチャーズが新たに設立したアニメーション部門
ソニー・ピクチャーズ・アニメーションの第1回作品。
アニメーションの制作は、『スパイダーマン』などのVFX
を手掛けるソニー・イメージワークスで、同社はすでに『ポ
ーラー・エクスプレス』のアニメーション制作を行っている
が、同作はワーナーが配給したものだ。
全米250紙に連載を持つという漫画作家スティーヴ・モーア
の原作を、原作者自身が製作総指揮にも入ってアニメーショ
ン化した作品で、狩猟解禁日(Open Season)の北米の森林
で起きる大騒動が描かれる。
主人公は、グリズリーベアのブーグ。子供のときから森林レ
ンジャーのベスの手で育てられたブーグは、ベスと共にステ
ージで芸をするなど、丸っ切りの甘えん坊のペット熊だった
が、今では身体も大きくなり、そろそろ森に帰す時期だと考
えられていた。
そして狩猟解禁の前日、レンジャーに反抗的な猟師のショウ
が、「車の前に飛び出してきた」と称してヘラジカのエリオ
ットをボンネットに縛り付けて現れる。ブーグはそのエリオ
ットの逃亡に手を貸すが、その夜、ブーグの暮らすガレージ
にエリオットが現れて…
結局、森に帰すことになったブーグは、ヘリコプターで森の
奥深くの、猟師も簡単には現れないところで放される。そこ
にはエリオットや、その他の森の住人たちがいて、ブーグは
早速森の掟に戸惑わされることになる。そして、森に猟師の
銃声が響き始める。
声優は、ブーグ役をマーティン・ローレンス(石塚英彦)、
エリオットがアシュトン・カッチャー(八嶋智人)、ベスに
デブラ・メッシング(木村佳乃)。試写は日本語吹き替え版
だったが、それぞれ自然な感じで悪くはなかった。
他は、大体プロの声優が担当しているが、パフィーやケミス
トリーといったミュージシャンのゲストもある。またケミス
トリーは日本版の挿入歌と主題歌も担当しているものだ。
なお台詞は、動物同士では会話が通じるが、人間と動物の間
は通じていないもので、特にベスとブーグの間では、お互い
通じあっているようにも見えるが、微妙に食い違っていると
ころが絶妙に演出されている感じがした。
映像はCGIによるいわゆる3Dアニメーションだが、背景
などには2Dの雰囲気が残されていて、ちょっとほっとする
絵柄の感じだった。他にもキャラクターの動きを手書きアニ
メーションのように変形する新技術なども採用されているよ
うだ。そのせいか、全体的に今までのCGアニメーションと
はちょっと違う感覚を覚えた。
物語的には、夏公開の『森のリトル・ギャング』と同じく、
人間界との境界近くに暮らす動物たちの話だが、『森の…』
よりももっと山奥を舞台にしたもので、自然回帰への志向が
より強く感じられた。それにしても、アニメーションの製作
本数は、実写作品に比べて当然桁違いに少ないものだが、そ
の割りにテーマが重なるのは妙な感じだ。

『ファースト・ディセント』“First Descent”
「初めての滑降」。アラスカの前人未踏の斜面に挑むプロス
ノーボーダーの雄姿を記録しながら、スノーボードの歴史を
描いたドキュメンタリー。
アラスカでの滑降に参加するのは、40代から18歳までの4世
代に渡る面々。基本的にはヘリコプターで山頂に降り立ち、

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10月10日(火)
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