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On the Production
by 井口健二
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■アンノウン、とかげの可愛い嘘、スネーク・フライト、カオス、エレクション、アジアンタムブルー、イカとクジラ
とピョン・ジョヨン。特にヘジョンの子供時代を演じるジョ
ヨンの愛くるしい笑顔は、すでに受賞経験もある小さな名優
たちと言えそうだ。
監督は、『シルミド』などの助監督を務め、本作が監督デビ
ューのカン・ジウン。本人は男性映画でデビューするつもり
だったようだが、この一風変わったラヴストーリーの脚本が
気に入り、実に丁寧に、そしてファンタスティックに撮り上
げている。特に、後半の物語が急展開し始めてからのテンポ
に緩急を付けた演出は、見事だった。
なお、韓国語の原題は「トカゲ」ということだが、これは幼
少のヒロインがペットとして飼っているもので、さらに尻尾
を残して消えて行くヒロインも表しているものだそうだ。

『スネーク・フライト』“Snakes on a Plane”
ホノルル発L.A.行きのジャンボジェット機が、毒蛇の大群
に襲われるというパニック映画。パニック映画という言葉は
久しぶりに使ったが、正にそういう感じの作品だ。
物語の発端は殺人事件。休暇でホノルルを訪れていたロスの
地方検事が殺されたものだが、その犯人は、検事局が総力を
上げて起訴に持ち込もうとしている犯罪組織のボスだった。
そしてそれを1人のサーファーが目撃する。
そこで、FBIでは目撃者を保護し、ロサンゼルスへ警護移
送することを決定。その任務を、サミュエル・L・ジャクス
ン扮するベテラン捜査官とその同僚が遂行することになるが
…そのフライトには壮絶な罠が仕掛けられていた。
深夜便がホノルルを発って、ロスとの中間点に達した頃、貨
物室に隠された荷物が開封され、そこからフェロモンで発情
し攻撃性を増した大量の毒蛇が放たれたのだ。その毒蛇の大
群は、最初に電気系統を襲い、その後は客席や操縦席にもに
雪崩れ込んでくる。
次々に襲われて絶命して行く乗客やパイロット。この緊急事
態の中で、果たしてフライトは完遂され、目撃者は無事ロサ
ンゼルスに辿り着けるのか…
映画で一番嬉しくなるのが、集められた蛇の多様なこと。実
際、物語的にも、蛇の多様性によって血清をどのように準備
するかなどのエピソードも織り込まれるものだが、ガラガラ
蛇からまむし、マンバなど、一方、巨大なニシキ蛇なども含
めていろいろな蛇が登場する。
大量の蛇というと、僕らの年代では『レイダース/失われた
聖櫃』を思い出すものだ。このことは、実はプレス資料には
言及がなかったが、映画の中ではちゃんとオマージュが捧げ
られているのも嬉しかった。
本来、貨物室は暖房がないので、蛇は冬眠してしまうという
意見もあるようだが、それはお話として、ちょっとエッチな
部分も含めて、これでもかのパニック演出は、久しぶりに堪
能できる作品だ。
なお共演者では、『ER』のハサウェイ看護士ことジュリア
ナ・マーグリーズが、『ゴーストシップ』以来久々にスクリ
ーンで観られる。監督は、『セルラー』のデイヴィッド・エ
リス。

『カオス』“Chaos”
ローレンツの「バタフライ効果」などでも知られるカオス理
論に基づくと称する銀行強盗計画を描いた作品。単純な銀行
強盗に見えた事件が、謎が謎を呼んで、全く違う様相を見せ
るまでが描かれる。
物語の主人公は、ジェイスン・ステイサム扮するシアトル市
警のコナーズ刑事。彼はその前に担当した人質事件で被害者
を殺してしまい、世論の総攻撃を受けて相棒は免職、彼も停
職の身にあった。
しかし、銀行強盗団が人質立て籠り事件を起し、犯人は彼を
交渉人に指名。このため警察幹部は彼の復職を認め、彼が現
場に乗り込んでくるが…周囲との軋轢は大きく、彼の指示を
無視したSWAT隊の突入で現場は混乱、それに乗じて犯人
は逃亡してしまう。
ところが、立て籠り中に貸金庫を爆破したりした犯人は、結
局、金品は何も盗らずに逃げ出したことが判明。では犯人の
目的は何だったのか、コナーズ刑事は、新たに起用された若
い刑事(ライアン・フィリップ)を相棒に、ローレンツと名
告る犯人(ウィズリー・スナイプス)を追うが…

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09月30日(土)
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