ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460333hit]
■Oiビシクレッタ、旅の贈りもの−0:00発、アダム、雨音にきみを想う、白日夢、もしも昨日が選べたら、待合室
原田昌樹。如何にも「成程な」と思わせる作品だった。
なお撮影には、昭和33年製造の電気機関車EF58−150
と、昭和13年製造の一等展望車マイテ49−2が使用され、
これに客車スハフ12−702を挟んだ3両編成の列車が、
深夜の大阪駅を出発、夜が明けると海沿いの線路を走行する
姿が写されている。
また、車輪をアップにした固定カメラでは、ポイント通過の
様子も写されるなど、鉄チャン=鉄道マニアには大喜びの作
品とも言えそうだ。JR西日本の協力により製作された作品
で、すでに発売中の前売り鑑賞券には、映画に登場する硬券
切符形のものもあるようだ。
出演者では、健康上の理由で一時活動を休止していた歌手の
徳永英明が映画初出演、挿入歌で「時代」をカヴァーしてい
る他、新曲も披露している。また、サウンドクリエーターの
浅倉大介が音楽を担当している。
『アダム』“Godsend”
ロバート・デニーロの出演で、人クローンの問題をテーマに
した2004年作品。
生物の教師とプロカメラマンの夫妻の間に育った一人息子の
アダム。その8歳の誕生日の翌日、幸せだった一家を悲劇が
襲う。不慮の事故で息子が亡くなったのだ。そして葬儀の相
談に行った教会の出口で、夫妻は一人の遺伝子学者に呼び止
められる。
その学者の提案は、まだ保存されている遺体から細胞を採取
してクローンを造り出すこと。その成育には、母親の子宮も
利用して分娩は自然に行うというものだ。なお母体は、先の
息子の出産時に障害を受け不妊だったが、子宮の機能は問題
ないということだった。
もちろん、人クローンの実験は倫理に違反するものだ。その
倫理と、息子を取り戻したいという感情との狭間に揺れる夫
妻、だがついに提案を受け入れてしまう。そして生まれた赤
ん坊は、出産時の状況からして亡くなった息子と全く同じも
のだったが…
やがてその赤ん坊が8歳に成長し、過去のトレースではない
新たな道を歩み始めたとき、予想もしなかった事態が湧き起
こってくる。
正直に言って、この後の映画の展開はちょっと飛躍があり過
ぎの感じだ。これでは夫妻ならずとも裏切られた感じで一杯
になる。それがテーマだから仕方がないとは言っても、これ
はないだろうという感じもしてしまうものだ。
ただし、イギリス出身で2001年の『穴』などが話題になった
ニック・ハム監督は、この作品を見事にホラーに仕立て、細
かい描写などにはぞくぞくさせる要素をたっぷりと詰め込ん
でいる。そんな描写を楽しむ作品とも言えそうだ。
つまりこの作品は、メインのテーマはSFの領域だが、描か
れたものはホラーと呼んだ方が良いとも言える。SFからは
一、二歩、別の領域に踏み込みすぎた感じのする作品だ。
主人公の夫妻役は、『ふたりにクギづけ』のグレッグ・キニ
アと『ファム・ファタール』のレベッカ・ローミン。また、
新旧のアダム役を、『ウルトラ・ヴァイオレット』のキャメ
ロン・ブライトが演じている。
『雨音にきみを想う』“摯愛”
台湾のテレビで人気の若手俳優ディラン・クォが香港に招か
れて映画初出演した作品。相手役は、香港のアイドル歌手で
もあるフィオナ・シッ。香港の裏社会に暮らす男と、遺伝的
な病魔におびえる女を巡る恋愛ドラマ。
主人公の男は、表向きはバイクの修理屋のようだが、多分手
先が器用なのだろう、その特技(?)を活かしてこそ泥生活
を送っているようだ。そして女は、元世界的なヴァイオリニ
ストだった兄と、その幼い娘を助けて内職のような裁縫仕事
で細々と暮らしている。
彼女の兄は、中風で身体が不自由になり、当然ヴァイオリン
も弾けなくなった身体だが、その病の素は、彼女の身体や兄
の娘も遺伝的に持っているものと考えられている。しかし彼
女は、発病の切っ掛けとなる身体を冷やす危険を避けながら
健気に暮らしていた。
そんなある日、兄の娘が遊んでもらえない寂しさから町にさ
迷い出て、犯行現場から出てきた男と出くわしてしまう。そ
[5]続きを読む
08月31日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る