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On the Production
by 井口健二
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■奇跡の朝、ルイーズに訪れた恋は…、海と夕陽と…、バックダンサーズ、46億年の恋、サンクチュアリ、エリー・パーカー、16ブロック
掛けている。
主人公の周囲のいろいろな登場人物も魅力的で、特に、高校
時代の親友という設定のリニーとハーディン(『ミスティッ
ク…』で共演)による歯に衣着せぬ強烈な言い合いは、見て
いて気持ち良さも感じさせてくれた。
ジャンルとしてはロマンティック・コメディなのだろうが、
結構毒のある会話もあって一筋縄では行かない。僕の見た試
写会ではかなり笑い声も上がったが、生真面目になりすぎる
と内容を見誤ることにもなる。
不真面目ではないが、こんなこともあるのだと思いつつ、心
豊かに楽しみたい作品と言えそうだ。

『海と夕陽と彼女の涙』
交通事故で同級生を失った女子生徒の前に、亡くなった3人
の同級生の幽霊が現れる。しかしその姿を見られるのは主人
公だけ、しかも、幽霊が地上にいられるのは死後48時間と限
定され、その刻限を過ぎると死神が迎えに来る。
そんな条件のもとで、幽霊となった3人が現世に残した思い
が語られる。
実は、主人公と3人は同級生ではあるが友人という訳ではな
く、ただ偶然居合わせて一緒に事故に遭い、3人が死んでし
まった。だから幽霊として現れても、思いが互いにすぐ通じ
合える訳でもなく、うろうろしている間に時間はどんどん過
ぎて行く。
それに残した思いと言っても、死んだのは普通の女子高生だ
から、特別な恨みとかがある訳でもなく、ただちょっとした
思いがあるだけなのだが…
正直に言って、最初はなかなか映画に入って行けなかった。
今の自分からすると、女子高生というのは、多分対極の存在
のように思えるし、そんな彼女たちの現世に残した思いと言
われても、自分からは遠く離れたもののように思えた。
それに最初の内は、いじめなどステレオタイプな展開でもあ
ったのだが…
ところが、映画を見ているうちに、描いている内容がもっと
普遍的な部分にあるように感じ始めた。それは脚本も手掛け
た監督が意図したものであるかどうかは分からないが、この
映画には、そんなささやかではあるが重要なものが描かれて
いる感じがした。
死者が見えるという映画は、『シックス・センス』以降大量
に作られているが、そんな中にあってもこの作品は一歩違っ
た方向性を描いている感じがする。監督はテレビ出身の人の
ようだが、この感覚を大事にして欲しいとも思った。
出演は、佐津川愛美、芳賀優里亜、東亜優、谷村美月。この
内、谷村と芳賀は、それぞれ先に『カナリア』と『マスター
・オブ・サンダー』を見ているが、外の2人もテレビなどで
活躍中のようだ。特に、谷村は『カナリア』でも注目してい
たので嬉しくなった。
なお、撮影には和歌山県熊野古道のフィルムコミッションが
協力しており、大自然の中でオールロケーションされた画面
も美しかった。

『バックダンサーズ』
元スピードのhiroと、平山あや、ソニン、サエコの4人
が主演するダンスムーヴィ。
ダンスが好きでストリートで踊っていた少女が、アイドル歌
手のバックダンサーとなって芸能界に出る。しかし、メイン
の歌手が突然引退を表明。残されたバックダンサーズたちに
は芸能界で生き残る術はほとんどなかった。
そんな、芸能界ではよくありそうなシチュエーションで、そ
れでも頑張り続ける少女たちの姿を描いた作品。
一応、プロダクションと契約しているのでマネージャはつい
ているが、入社2年目の新米マネージャは親父バンドとの掛
け持ちで思うように動けない。しかし、売れないバンドにも
肩入れしてしまうような性格が、やがて彼女たちのファイナ
ルステージを企画するまでになるが…
まあ、ステレオタイプの悪役上司はいるが、ほとんどは善人
で、彼女たちを盛り上げて行く。もちろん夢物語だし、騙さ
れちゃ駄目だよと言いたくもなるが、最近の行き場のない青
少年の姿を見ていると、こんな夢でも持って欲しいとも思っ
てしまう。
目標を持って、それが夢の彼方であっても、それに向かって
努力して行く姿は美しい。特に本作の場合は、ダンスという

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08月10日(木)
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