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On the Production
by 井口健二
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■第115回
        *         *
 お次はリメイク(?)という話題で、1963年にアルフレッド
・ヒッチコック監督が映画化したダフネ・デュモーリア原作
“The Birde”(鳥)を、再映画化する計画が紹介された。
 この計画は、2003年“The Texas Chainsaw Massacre”、
2005年“The Amityvill Horror”に続いて、現在は2007年向
けに、オリジナルは1986年製作の“The Hitcher”をリメイ
ク中のマイクル・ベイ主宰=プラティナム・デューンが進め
ているもので、このスケジュールに従えば、本作は2009年の
公開を目指すことになるものだ。
 ヒッチコック版の物語は、1人の女性が西海岸の港町を訪
れるところから始まり、その直後からカモメやカラス、それ
にスズメなどの鳥たちが人間を襲い始めるというもの。大空
から急降下で人間を襲う様子を鳥の目線で捉えたシーンや、
何気なく座ったベンチの後ろの木に、徐々に鳥が群れをなし
て行くシーンなどは、ヒッチコックお得意の恐怖演出で見事
な効果を上げていた。
 しかし、ミステリー作家のエヴァン・ハンターが手掛けた
この映画化の脚本は、実はデュモーリアの原作からはかなり
離れたもので、短編小説の原作はもっとシンプルな作品だと
言われている。そこで今回の計画は、同じ原作小説の映画化
ではあるものの、ヒッチコックの映画化とは異なる視点から
物語を描くということで、その脚本には、今年5月に紹介し
た『ブギーマン』のジュリエット・スノードンとスタイルズ
・ホワイトのコンビが当たることになっている。
 まあ、原作が短編小説では、描かれたエピソードには限り
があるので、長編映画にするにはどうしても内容を膨らます
必要があるが、今回はそれを1963年の作品とは違う視点で行
うというものだ。また、原作とは異なる登場人物も当然新た
なものに変えられることなる。結局のところ、鳥が人間を襲
うという原作小説の設定を用いて新たな物語を構築する訳だ
が、それで名作と言われる作品と勝負するというのも、かな
り勇気のいることだ。しかし『ブギーマン』は、それなりに
理詰めの面白い作品だったので期待したい。
 なお、『パール・ハーバー』などのベイ監督は、現状では
1980年代の人気玩具の設定に基づく“Transformers”の映画
化に、2007年7月の公開を目指して着手していて、本人は到
底本作に関わる時間はない。そこで、本作の監督には別の人
材を起用することになるが、その監督は未定となっている。
しかし、実は主演にはかなり著名な女優が興味を示している
のだそうで、1963年版でティッピー・ヘドレンが演じた主人
公とはもちろん違う役柄になるが、それだけの魅力のある物
語であることは間違いないようだ。
        *         *
 続いては、前の記事に登場した“The Hitcher”をリメイ
クしているデイヴ・メイヤー監督が、“Witch Hunters”と
題されたファンタシー作品を手掛けることが発表された。
 この作品は、今年2月15日付第105回で紹介したギレルモ
・デル=トロ監督の“Killing on Carnival Row”なども手
掛けているコペルスン・エンターテインメントが製作するも
ので、内容は『パイレーツ・オブ・カリビアン』タイプの物
語を、魔法と黒魔術が使われる世界で描いたものとだけ紹介
されている。脚本は、フォックスで“Ditch Day”という作
品を監督しているジョー・バラリーニが執筆したものだ。
 まあ、『POTC』の大ヒットの様子を見ると、そのタイ
プの作品というのは今後もどんどん出てきそうな感じだが、
舞台が魔法の世界となると、チャンバラに代って魔術の掛け
合いということにでもなるのだろうか。因に監督は、ミュー
ジックヴィデオの出身ということで、リメイク中の作品が劇
場映画デビューのようだが、ミュージックヴィデオの映像感
覚を魔法対決のシーンに活かしてもらえれば良いというとこ
ろだろう。目一杯に派手な対決を期待したいものだ。
        *         *

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07月15日(土)
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