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On the Production
by 井口健二
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■イルマーレ、ディア・ピョンヤン、パイレーツ・オブ・カリビアン2、マスター・オブ・サンダー、天軍、スーパーマン・リターンズ
良くできた作品だ。
南北朝鮮問題というのは、国際的な側面はいろいろ報道もさ
れるが、日本国内の在日の人たちの話というのは、日本人の
僕達には伺い知れないものだったし、今まで気にもしていな
かったというのが本音だった。
しかし、つい先日もAVの製作に絡めた在日の俳優のドキュ
メンタリーを見たし、そういったことで徐々に認識を新たに
して、少しは考えるようになってきたところだ。
それにしても、在日の人にとっての南北問題の複雑さは、こ
の作品を見ると予想以上に考えさせられた。特に、本作では
朝鮮総聯の幹部という父親の立場が、話を一層複雑にしてい
るが、それがまた、最近の国際情勢の中で微妙に変化してい
る点も写し出されている。
なお実際は、北朝鮮で撮られた映像は北朝鮮政府の検閲済み
のものであるようだし、韓国での上映も考慮して表現も注意
していると、プロダクションノートには記載されている。そ
の辺で監督には多少不満が残っているようだが、作品は父親
と娘の関係を通して穏やかに語られることで、いろいろな問
題が理解しやすくなっているようにも感じられた。

『パイレーツ・オブ・カリビアン
              /デッドマンズ・チェスト』
    “Pirates of the Caribbean: Dead Man's Chest”
ディズニーランドのアトラクションに基づいて2003年に製作
・公開され、大ヒットを記録した海賊映画の続編。
イギリスが海洋支配を進める時代を背景に、前作ではアズテ
カの金貨の呪いによって死ぬことのできなくなった海賊たち
との戦いが描かれたが、今回は、海底に引き摺り込まれて半
分海洋生物と化した異形の海賊たちとの戦いが描かれる。
物語は、前作でスパロー船長の逃亡を助けたエリザベスとタ
ーナーに逃亡幇助の嫌疑が掛けられるところから始まる。
ところが、そこに東インド貿易会社の権力者と名乗る男が現
われ、彼は船長からコンパスを奪ってくればエリザベス共々
無罪放免にすると申し出る。その言葉を信じたターナーは、
エリザベスを牢獄に残し、単身スパロー船長の後を追うが…
一方、スパロー船長は海賊稼業を続けているが、その意気は
上がらない。それはとある男との約束の期限が迫っていたた
めだった。そして、ついにその男からの使者が現れ、絶体絶
命の最後通牒が突きつけられる。そこで船長は、我身を救う
ため一計を案じるが…
上映時間は2時間30分。前作は2時間23分だったから7分ほ
ど長くなっているが、前作と同様、時間はあっという間に過
ぎてしまった。実際、エンディングのクレジットが上がって
きたときには、もうそんなに時間が経ってしまったのかと驚
いたくらいだ。
何しろ映画はアクションに継ぐアクションの連続で、しかも
その連携が実に上手い。ちょうどそれはディズニーランドの
アトラクションを見ているのと同じ感覚で、その意味では見
事にアトラクションの映画化になっているものだ。
その上、映画には、アトラクションの一部のようなシーンも
次々に登場し、中には本当に「カリブの海賊」の中で再現し
て欲しいと思ってしまうものもあった。因に、アナハイムの
アトラクションにはスパロー船長が登場したそうだが、まだ
この作品の再現ではない。
なお、映画はこの後、第3作へと続く。その日本公開は来年
5月26日に決定している。
映画の興行において続編というのは、昔は正編の8割行けば
良い方と言われたものだ。最近はそういうこともなくなった
が、本作の場合は、さらに続きの公開が1年後で、いわゆる
バック−トゥ−バックというのが興行的には唯一の弱点と言
えないことはない。
端から見ると、そんなことは杞憂のようにも思えるが、しか
し、この映画の製作者はそこにも周到に手を打っているよう
に思える。
実際この作品では、先にも書いたようにアトラクションを見
事に再現している。つまりこの作品は、スクリーンで上映さ
れる新しいアトラクションの雰囲気なのだ。そして、新しい
アトラクションにはリピーターが付き物ということだ。

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07月14日(金)
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