ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460300hit]

■第110回
できたということで、悪魔の存在を実証した前作に続く本作
への参加は、最適の人材と言えそうだ。
 物語には、ミカエル、ガブリエル、ラファエルらの著名な
天使たちも登場し、神と悪魔との戦いも描かれるということ
で、キリスト教徒以外にも楽しめる大型作品が期待される。
また、ミルトンの原作では、“Paradise Regained”(復楽
園)という続編もあるようだ。
 なおこの計画は、当初ハイド・パークで立上げられたもの
だが、そのトップだったジョン・ジャシニがレジェンダリー
に移籍したため、計画も移籍することになった。またレジェ
ンダリーでは、“Superman Returns”の他、同じくワーナー
配給の“Lady in the Water”“10,000 B.C.”などの製作も
手掛けているものだ。
        *         *
 お次は、2月15日付第105回で紹介した“Resident Evil:
Extiction”について、5月にメキシコで撮影開始されるこ
とと、その配役が発表された。
 この新作で、主人公のアリス役は、第1作から続投のミラ
・ジョヴォヴィッチ。さらに第2作で活躍したジル役のシエ
ナ・ギロリー、カルロス役のオデット・フェール、LJ役の
マイク・エプス、アイザックス博士役のイアイン・グレンが
揃って再登場する。特に、原作ゲームの主人公ジル役のギロ
リーの再演はファンの期待に適うものだ。
 そして製作と脚本は、第1作から全作を手掛けるポール・
WS・アンダースン。監督には、前作のアレクサンダー・ウ
ィット(前回の情報は誤り)に替って、ベテランのラッセル
・マルケイが起用される。なお、前回の報告ではアンダース
ンの去就が明確ではなかったために心配したものだったが、
製作と脚本は前2作と同様に手掛けるということで、シリー
ズのコンセプトが変る心配はなさそうだ。
 また、以前の報告では、第3作は副題を“Afterlife”と
して物語を完結させるとしていたが、今回の物語ではバイオ
ハザードを引き起こした悪徳化学企業アンブレラ社との戦い
がまだ続いているようだし、さらに第4作の構想も生まれて
いるということは、お話はまだまだ終りそうにない。原作の
ヴィデオゲームと同様、舞台を広げて何作も作り続けて行く
ことになるのだろうか。
 因に、前2作の興行収入は、アメリカ国内だけで合計1億
2700万ドルを超えているということで、これなら当面やめる
理由はなさそうだ。製作会社はドイツのコンスタンティン。
配給はソニーで、当初の計画では2007年10月の全米公開の予
定だったが、このペースなら早まる可能性もありそうだ。と
言ってもソニーの公開スケジュールは満杯で、すでに完成し
た作品で1年以上待機中の作品もあるようだが…
        *         *
 続けてヴィデオゲーム映画化の話題をもう一つ。
 ダークワークスという会社が開発し、ユビソフトが2005年
3月に発売したサヴァイヴァルホラーゲーム“Cold Fear”
の映画化権を、アヴェイターフィルムスという会社が契約、
劇場向けに製作することが発表された。
 この作品、実はゲームとしてはあまり売れたものではなか
ったようだが、映画の製作者たちは、そのゲームの醸し出す
恐怖の雰囲気と、物語性に注目したとのこと。その物語は、
トム・ハンセンという名の沿岸警備隊の指揮官を主人公に、
彼が、嵐で荒れ狂うべーリング海を漂流するロシアの捕鯨船
の救助に派遣され、その血塗られたデッキや揺れ動く船内を
戦場に知性を持った敵と戦うというもの。またその戦いでは
プレイヤーを圧倒する恐怖が味わえるということだ。さらに
別の紹介では、主人公は自分の娘との信頼回復を模索しなが
らエイリアンに占拠された捕鯨船の奪還作戦を進めるのだそ
うで、確かにゲームの設定というよりは、映画的な物語かも
しれないというところだ。
 そして今回の計画は、同じくユビソフトでゲームを発表し
ているコーリー・メイとドーマ・ウェンドシュというゲーム
脚本家が仲立ちして契約されたもので、映画化は彼らも製作

[5]続きを読む

05月01日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る