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On the Production
by 井口健二
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■トランスアメリカ、ロンゲスト・ヤード、アンダーワールド・エボリューション、間宮兄弟、RENT、ナイロビの蜂、セキ★ララ
にオリジナルのバート・レイノルズがコーチ役で出てくるの
も嬉しい。他には、NFL、AFLの現役や元選手、さらに
プロレスラーからMTVのミュージシャンまで多彩な顔ぶれ
が登場する。
オリジナルに勝てているかどうかは、前の記憶が曖昧なので
何とも言えないが、2001年のイギリス版との比較では、サッ
カーとのルールの違いが明確だと言える。そしてどちらもそ
のルールを忠実に守って物語を展開しているのは素晴らしい
ところだ。
もちろん最大限の拡大解釈は有りだが、それも納得できる範
囲だと言える。いずれも人間ドラマとスポーツ映画の面白さ
を満喫できる作品というところだ。
『アンダーワールド・エボリューション』
“Underworld Evolution”
ヴァンパイア(吸血鬼)とライカン(狼人間)との数100年
に及ぶ戦いの歴史を背景に、ヴァンパイアの女(ケイト・ベ
ッキンセール)とライカンの男(スコット・スピードマン)
との禁じられた恋を描いた2003年作品の続編。
オリジナルに関しては2003年11月2日付で紹介しているが、
実は当時観ていて、全体の流れは解かるが、細かいところで
釈然としない部分がいろいろ有った。特に主人公の背景など
が今一つ理解できなかったのだが、今回の作品で謎は氷解、
納得できた感じのものだ。
まあ、多分元々がシリーズで構築された物語なのだろうし、
前作の結末も続きを予感させるものだったから仕方のない面
は有るが、これで前作がヒットしなかったらどうするつもり
だったのだろうか、というところだ。
主演のベッキンセールは、前作でかなり人気も高まったと思
うが、それでもちゃんと続編に出てくれるというのは嬉しい
ものだ。もっとも彼女は、この間『ヴァン・ヘルシンク』な
どにも出ているから、元々こういう話が好きなのだろうか。
それにしても製作元のスクリーン・ジェムズでは、『バイオ
ハザード』のミラ・ジョヴォビッチと並んでこういう女優を
確保できたのは力強い。
物語は、前作で追手を逃れた2人がさらに両種族の歴史の謎
を解き明かして行くというもので、それにいろいろな大仕掛
けも登場し、また華麗なアクションも楽しめるという作品。
吸血鬼や狼人間はホラー映画の代名詞だが、本作はホラーと
いうよりはアクション映画だ。
前作を観ていればさらに楽しめるが、物語の展開は本作だけ
でも理解できると思う。まあ発端は前作の結末なのは仕方が
ないが。でもそこさえ過ぎれば、後は基本的にアクション映
画だから、それを楽しめればいいという作品でもある。
なお以前の情報によると、物語は前日譚も含めて3部作にな
る計画ということだったが、実は本作では前日譚の部分もか
なり詳細に描かれている。それで物語の全体も把握できた訳
だが、さてシリーズの今後の展開はどうなるのだろうか。
『間宮兄弟』
江國香織の原作を、森田芳光監督が映画化した作品。
ビール工場で開発に携わっている兄と小学校の校務員の弟。
共に成人はしているが、それぞれ独身どころか恋人もなく、
2人で寄り添うように暮らしている兄弟の物語。
「だって間宮兄弟を見てごらんよ。いまだに一緒に遊んでる
じゃん。」というのが宣伝のコピーだが、このせりふは映画
の中にも登場する。そんな2人夫兄弟を、佐々木蔵之介と塚
地武雅が演じて、基本的にはコメディを淡々と描いている。
森田監督は、元々は『そろばんずく』などのコメディも撮っ
ているし、僕としては『未来の思い出』や『(ハル)』のよ
うなちょっとSFに近い作品でも印象に残っている。しかし
最近では、『黒い家』や『模倣犯』のような作品が話題にな
っていたものだ。
その森田監督が、久しぶりのコメディというか、人情味あふ
れるとまでは言わないが、日常の生活の中でのちょっと心に
残る物語を作り上げた。
物語は、兄弟の恋人捜し作戦というか、小学校の女先生やビ
デオ店の女子店員を部屋に招いてカレーパーティを開催する
ところから始まり、兄が同僚の不倫騒動に巻き込まれたり、
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03月31日(金)
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