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On the Production
by 井口健二
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■第96回
ミスの3人は再演が決定し、もう1人のデイヴィッド・シュ
ウィンマーも交渉中となっていて、その上、サシャ・バロン
・コーエンとセドリック・ジ・エンターテイナーにも交渉が
行われているということだ。因に、最後の2人が演じたのは
マダガスカル島の住人だったもので、ということは…さて、
どんなお話になるのだろう。
 オリジナルで、共同脚本と共同監督を担当したエリック・
ダーネルとトム・マクグラスのコンビとの契約もすでに行わ
れていて、劇場向け続編の全米公開は2008年末の予定になっ
ている。
 また、今回の発表に関連して、現在ドリームワークス・ア
ニメーションが手掛けているCGIアニメーションの製作コ
ストは、1本当り1億1000万ドルから1億3000万ドル掛かっ
ていることが報告された。ということは、他の諸経費を合せ
ると5億ドルの興行収入でも余り順調とは言えないようなの
だが、CGI技術の進歩によってこの製作コストは削減の方
向に向かっており、これからもCGIアニメーションの製作
は続けて行く意向と言うことだ。
        *         *
 お次は、大富豪ハワード・ヒューズの生涯を描いた『アビ
エーター』では、今年のアカデミー賞で揃って涙を呑んだマ
ーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオが、
製作中の“The Departed”(『インファナル・アフェア』の
リメイク版)に続いて、またもや歴史上の人物の映画化に挑
むことが発表された。その人物は、テディの愛称でも知られ
る第26代合衆国大統領セオドア・ルーズベルト。
 この計画は、エドマンド・モーリスがピュリッツァー賞を
受賞した著作“The Rise of Theodore Roosevelt”を映画化
するもので、脚色には、2003年公開の『白いカラス』などの
ニコラス・メイヤーが当ることになっている。
 内容は、ルーズベルトの若き日を年代的に追うもので、ハ
ーヴァード出身だが、政界ではさほどの実力者でもなく、体
格も華奢だった男が、義勇騎兵隊に参加して逞しい司令官に
変身し、ニューヨークの知事から副大統領、そして前任者ウ
ィリアム・マッキンリーの暗殺によって大統領の座に就くま
でが描かれる。因にメイヤーは、「原作の第1ページから、
大袋のポップコーンが欲しくなる映画のような波乱に満ちた
物語だ。脚色は25歳の時点から始めて、彼の変身して行く姿
を描く」としている。
 愛称でも判る通り最も敬愛されている大統領の一人とも言
われるルーズベルトだが、スコセッシとディカプリオはこれ
で念願のオスカーに手が届くのだろうか。
 なお、この作品が実現すると、スコセッシとディカプリオ
のコンビによる作品は、2002年の『ギャング・オブ・ニュー
ヨーク』から始まって4本目となるものだ。
        *         *
 主人公を演じたケート・ブランシェットにオスカー候補を
もたらすと共に、作品賞を含む全部で7部門の候補となり、
メイクアップ賞を受賞した1998年公開の映画『エリザベス』
の続編が製作されることになった。
 この続編は、“The Golden Age”と題されているもので、
前作で16世紀の英国女王となったエリザベス1世のその後の
治世の様子が描かれる。脚本はマイクル・ハーストとウィリ
アム・ニコルスン。なお、ハーストは前作も執筆している。
 そして監督には、前作を手掛けたシャカール・カプールが
再登板し、主演のブランシェットと相手役のジェフリー・ラ
ッシュの再登場も決定している。さらに本作ではクライヴ・
オーウェンが新登場して、女王との信頼関係を築く探検家の
ウォルター・ローリー卿を演じことになっている。
 ワーキング・タイトルとユニヴァーサルの共同製作で、来
年4月の撮影開始が計画されているものだ。
 因に、この作品が動き出すと、ワーキング・タイトル社で
は同時期にジョー・カーナハン監督の“Smokin' Aces”と、
ポール・グリーン・グラス監督の“Flight 93”の製作も行
っている他、同社が製作した映画『リトル・ダンサー』のブ

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10月01日(土)
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