ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■Movies−High 6
言えるかどうかの境界線だろう。それと、強迫された男と自
宅との距離関係が判りにくい。これなら、自宅まで走って確
認に行くような描写があっても良いような気もした。   
                           
『鳥』                        
物語は詩集を買わせてもらったので理解したが…     
ムビハイでは初めてのアニメーション作品。アニメーション
を作ることの大変さは充分承知しているが、あえてムビハイ
でやるものかどうかには疑問を感じた。アニメーションはプ
ロの養成学校も多く、やるならそちらに行くべきだろう。正
直に言って技術的に特に優れているものとも思えなかった。
この詩集を基にするなら、実写でドキュメンタリーのような
作品にするのも手だったような感じもする。この詩の通りの
映像を実写で集めたら、それも素敵な作品になると思うが。
                           
『一銭店屋の帰り道』                 
駄菓子屋の主人から特別にもらった特大のスーパーボール。
その大事な宝物を秘密基地に隠すことにした主人公は、早朝
家を抜け出して基地に向かう。             
子供時代のいろいろな出来事をごった煮にしたような作品。
『スタンド・バイ・ミー』の幼年版というような感じもする
が、ちょっと前半が長すぎる感じがした。もっと後半の冒険
に集中して描いたほうが素敵な作品になったと思うし、正直
後半があっけなかった。早朝子供を使っての撮影は大変だと
思うが、昼間を早朝に見せる方法はいろいろある訳で、その
辺も使えばもっと映画らしくなったような気もした。   
                           
『放課後とキャンディ』                
クラスメイトの男子に密かな恋心を抱く主人公は、目指す相
手が日直の日に放課後まで教室に残って、彼にキャンディを
渡すチャンスを得る。                 
自分の中学生時代を思い出せば判るような初恋物語。わざと
窓の鍵を開けて、翌日も日直になるように仕向けたり、彼の
悪口をいう女子に思わずむきになったり。一方、もらったキ
ャンディを奪われて取り戻すために蛮勇を振るったり…そん
な青い思い出が蘇ってくる作品。とは言え、何か物足りなさ
も感じてしまう。それは結局、青春という題材自体の中途半
端さ故のものであって、仕方のないのものなのだが。   
                           
『透明なシャッター』                 
主人公はカメラマン志望だったが、父親の病状が思わしくな
くなり、夢を諦める決心をする。しかし父親が最後に彼に望
んだことは…                     
映像を学ぶ人たちだけあって、毎年1本はカメラマンを主人
公にした話があるような気がする。多分、心情とかも一番理
解しやすいのだろう。そして映画の中で作り手側の分身であ
る息子は、父親の意見に従うつもりでも、そこに一婁の期待
も持っている。そして父親側の年代である自分(観客)は、
息子をこんな風に理解してやりたいと思っているのだが。作
り手の気持ちが、一番理解できた作品のように思えた。  
                           
『Nature Calls Me』          
今回上映された中では唯一のSF作品。用を足すときにその
便座ごと大自然の中に瞬間移動する。そんな究極の癒し商品
「極楽便座」を巡って、欲と欲がぶつかりあう物語。   
100万円はちょっと高いけれど、あったら欲しいかも知れな
い商品。でも、明らかにPL法で取り締まられそうだ。単純
なアイデアストーリーとしては良いと思うし、捻りもいろい
ろある。ただし時間の流れが無茶苦茶すぎて、その辺はもう
少し論理的な説明が欲しいところだ。CGIを使った映像は

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09月28日(水)
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