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On the Production
by 井口健二
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■第86回
今回の発言によれば、実写シリーズの第1シーズンのストー
リー構築が済んだら、ルーカス自身はやることが無くなって
しまう訳で、ルーカス本人のその後の計画は一体どうなって
いるのだろうか。
* *
さて、以下はいつものように映画の製作ニュースを紹介し
よう。
『ミリオンダラー・ベイビー』で、今年度のアカデミー賞
助演男優賞を受賞したばかりのモーガン・フリーマンが、自
らのプロダクションの製作と主演で、当たり役の殺人課刑事
Dr.アレックス・クロスに三度挑戦する計画が発表された。
この作品は、“Roses Are Red”という題名で、1997年公
開の“Kiss the Girls”(コレクター)、2001年の“Along
Came a Spider”(スパイダー)に続く第3作。元広告マン
のジェームズ・パタースンが手掛けるベストセラーシリーズ
をパラマウントが映画化しているもので、前2作は、それぞ
れアメリカでは6000万ドルと7400万ドルの手堅いヒットにな
っている。第1作では連続殺人事件、第2作では上院議員の
娘の誘拐事件を鋭い推理で解決したクロスは、今回は人質事
件の絡んだ連続銀行強盗犯と対決することになるようだ。
そしてこの脚色に、1998年公開の『ビッグ・ヒット』など
のベン・ラムゼイの起用が発表されている。なおラムゼイに
ついては、2004年7月15日付の第67回でも紹介しているが、
マーヴェルコミックスの原作をジョン・シングルトン監督で
ソニーが製作する大型アクション作品“Luke Cage”の脚本
を手掛けている他、フォックスで進められている日本製アニ
メの実写映画化“Dragonball Z”も担当している脚本家だ。
* *
2007年5月に“Spider-Man 3”の公開が予定されているト
ビー・マグワイアの出演作の計画が2本発表されている。
1本目はワーナー製作で、スティーヴン・ソダーバーグ監
督、ジョージ・クルーニー、ケイト・ブランシェット共演に
よる“The Good German”。ジョセフ・カノン原作による第
2次大戦後のベルリンを舞台にした殺人ミステリーで、この
秋にLAのワーナースタジオを使って、全編モノクロでの撮
影が行われるということだ。なお物語は、クルーニー扮する
ジャーナリストの主人公が、ブランシェット扮する謎の女性
の探究を進めるというもので、マグワイアはジャーナリスト
の捜査に協力する駐留米軍の係官の役とされている。
そして2本目は、ソニー製作で“Tokyo Suckerpunch”。
この作品は、アイザック・アダムスンの小説を映画化するも
ので、東京在住のコラムニストの主人公が自らをヒーローに
した作品を発表し、その作品が映画化されるが、それがとん
でもないトラブルを引き起こすというお話。『メン・イン・
ブラック』『チャーリーズ・エンジェル』などソニー製作の
ヒットシリーズを手掛けるエド・ソロモンが脚色を担当して
いる。ただし本作は、シリーズものではないようだ。
なお2本目は、マグワイア自身が製作にもタッチしている
作品で、現状で監督などは発表されておらず製作時期は未定
のようだが、マグワイアは『スパイダーマン2』のプロモー
ションでも「東京で映画を作りたい」と言っていたもので、
それがちょっと違う形で実現しそうだ。
* *
『クローサー』の演技でアカデミー賞にノミネートされた
ナタリー・ポートマンが、『カッコーの巣の上で』と『アマ
デウス』で2度の監督賞に輝くミロス・フォアマンと、同作
品賞受賞のソウル・ゼインツ製作のコンビによる次回作に出
演することが発表された。
この作品は“Goya's Ghost”と題されたもので、1792年の
スペインを舞台に、すでに高名になっている画家のフランチ
ェスコ・ゴヤが巻き込まれたスキャンダルを描く内容。フォ
アマンとジャン=クロード・カリエリの脚本を映画化する作
品だ。共演には、『海を飛ぶ夢』のハビエル・バルデムが予
定されている。
因に、バルデムが演じるのはゴヤではなく、当時のスペイ
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05月01日(日)
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