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On the Production
by 井口健二
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■第79回
ている。また、日本作品でドリームワークスの子会社が配給
した“Ghost in the Shell 2: Innocence”と、韓国製作で
“Sky Blue”というセル+CGI+実写の合成による作品も
エントリーされているようだ。
因に、2004年にアメリカで公開された長編アニメーション
作品は全部で16本だったそうで、これは16本の閾値を超えな
かったということで、最終候補は3本となるようだ。そして
その最終候補は、他の部門と合わせて1月25日に発表され、
受賞式は2月27日に予定されている。
* *
以下は、いつものように製作ニュースを紹介しよう。とい
っても、新年早々はまだニュースがあまり無いので、落ち穂
拾いのような情報から。
まずは、前々回の第77回に噂として紹介したブライアン・
シンガー監督による新“Superman”のレックス・ルーサー役
に、既報通りケヴィン・スペイシーの配役が正式に発表され
た。この配役については以前にも紹介したように、大作映画
への出演を渋るスペイシーに対して、『ユージュアルサスペ
クツ』で1995年度のオスカー助演賞をもたらしたシンガー監
督が直々に口説いていたもののようだが、元々この役柄は、
1971年度のオスカー受賞者のジーン・ハックマンがその受賞
の後に演じていたものであり、全く役に不足はないところ。
スペイシーにも、その跡を継ぐ演技を期待したいものだ。
そして主な配役ではもう一人、デイリープラネット新聞社
でのクラーク・ケントの先輩記者ロイス・レーン役に、ケイ
ト・ボスワースの起用が発表された。この役には、11月1日
付の第74回で別の候補者を紹介したが、実は昨年12月31日付
の映画紹介に掲載した『ビヨンドTHEシー』で、ボスワース
はスペイシー扮するボビー・ダーリンの結婚相手サンドラ・
ディー役を演じており、どうやらこの映画を見たシンガーが
急遽起用を決めたということのようだ。ただし、ボスワース
は1983年生まれで、まだ22歳。ちょっと若いのが気になると
ころだが、上記の作品でも16歳から20代後半までを見事に演
じていたから、まず心配はいらないだろう。
ということで、配役も決って撮影は3月3日にシドニーで
開始されることになるようだ。
* *
お次も続報で、2004年12月1日付の第76回で紹介したウォ
シャウスキー兄弟の新作“V for Vendetta”の主演の一人と
して、ナタリー・ポートマンへの出演交渉が最終段階に入っ
ていることが公表された。
ポートマンは、年末に全米公開されたマイク・ニコルズ監
督作品“Closer”での演技によって、ゴールデン・グローブ
助演女優賞にノミネートされているが、今年の夏には“Star
Wars-Episode III: Revenge of the Sith”の公開も控えて
いて、今一番注目の女優というところだ。そして今回の作品
は、以前の紹介でも報告したように、“Episode III”の第
1助監督も務めたジェームズ・マクティーグが監督デビュー
を果たすもので、その繋がりでも最適な女優の起用というこ
とになりそうだ。
また今回の発表に関連して、作品の内容も多少詳しく紹介
されていたが、それによると物語は、以前に紹介したように
第2次世界大戦でドイツが勝利したという歴史を持つ世界を
背景に、現在より少し未来のイギリスを舞台にしている。そ
してこの世界で、Vと名乗る謎の人物によって秘密警察から
救出、若しくは誘拐されたヒロインが、ナチスのもたらした
全体主義国家を打倒するためのゲリラに変身して行く姿を描
くということだ。
さらに今回の起用に関して、製作者のジョール・シルヴァ
からは、「ポートマンは、現役の女優の中で最も素晴らしい
天賦の資質を与えられた演技者であり、彼女がこの作品にも
たらすであろう素晴らしい才能には、興奮を禁じえない」と
期待のコメントも発表されている。撮影は3月第1週にベル
リンで開始され、公開は今年の11月に予定されている。
そう言えば、11月1日付の第74回の記事でポートマンは、
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01月15日(土)
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