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On the Production
by 井口健二
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■第77回
となんかできないよ」と言っているが…因にアメリカでは、
9歳以下の子供に対しても、学校の無い日であれば1日6時
間の労働が認められているそうだ。
 なお、前回の紹介で完成後に決めるとしていた配給権は、
アメリカに関してはソニー・クラシックス、南北アメリカは
トライスターなど、順調に決まり始めているようだ。
        *         *
 ジェームズ・エルロイの脚本を、スパイク・リー監督で映
画化する“The Night Watchman”というワーナー作品に、キ
アヌ・リーヴスの主演が発表された。
 この作品は、『L.A.コンフィデンシャル』などの原作
者のエルロイが書き下ろした脚本に基づくもので、内容は、
クリーンとは見られていない主人公の警官が、自分の勤務す
る警察署内の汚職を発見し、自らの名誉回復と生命をも掛け
て、その摘発に乗り出すというもの。『L.A.…』でも汚
職絡みの警官たちを描いたエルロイには、お得意のテーマと
いう感じの内容で、さらに『マルコムX』などのリー監督で
はかなり社会派の作品を期待できそうだ。
 なお撮影は、ワーナーから2005年2月18日に全米公開され
るDCコミックスの映画化で、リーヴスがサタンとも対決す
る究極のトラブルシューター=ジョン・コンスタンティンを
演じる“Constantine”のプロモーション活動が終り次第、
開始される予定になっている。
 因に、リーヴスの主演作では、すでに“Thumbsucker”と
いう作品が完成されて、年明けのサンダンス映画祭に出品の
予定になっている。また、2004年5月15日付の第63回で紹介
したフィリップ・K・ディック原作、リチャード・リンクレ
イター監督による“A Scanner Darkly”は、2005年秋に公開
予定となっているが、この作品は、前にも紹介したように、
一旦撮影された実写をアニメーションに写し替えるというも
ので、その実写の撮影はすでに完了しているようだ。
        *         *
 ブライアン・シンガー監督で進められている“Superman”
の新作に、ケヴィン・スペイシーのレックス・ルーサー役が
噂されている。
 シンガー監督とスペイシーの関係は、1995年の『ユージュ
アル・サスペクツ』以来の顔合せとなるものだが、このオフ
ァーに対してスペイシー本人は、高製作費の大型作品より、
もっとインディペンデントな作品に出続けていたいというの
が希望のようだ。しかし、前の顔合せではオスカーの獲得に
つながった監督からの要請は、そう無碍には断れないという
ところ。そして本人も、最近は「バランスを取る上で、この
ような作品に出てもいいかな」と思い始めているようだ。
 因にこの役は、以前の監督の時にはジョニー・デップにも
オファーされていたものだが、昔のシリーズではジーン・ハ
ックマンが演じており、役に不足はない。それにスペイシー
は、風貌的にもハックマンに似ているから、昔のシリーズの
第2作の続きからになると言われている今回の作品には、ぜ
ひとも出演してもらいたいところだ。
 なお、同様の発言は、ナタリー・ポートマンが、『スター
・ウォーズ:エピソード1』のアミダラ役をオファーされた
ときにもしていたように記憶しているが、インディーズ系の
俳優がメイジャーの、それも大型予算の作品に出演すること
には、それなりのリスクが伴うということのようだ。
        *         *
 デニス・クエイドが、自らの脚本監督主演で、1940年代に
活躍した西部劇スター、スペード・クーリーの伝記映画の製
作を進めている。
 この作品の題名は“Shame on You”というもので、これは
クーリーが歌ってヒットさせた主題歌の題名とのこと。因に
クーリーは、紹介記事によると、1939年から50年に掛けて3
ダース近い西部劇映画に主演、一時はロイ・ロジャースの再
来とも言われたそうだ。
 ところが、家庭内では妻とのいさかいが絶えず、1961年に
10代の娘の目前で妻を殺害して服役。しかし69年に刑が終了

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12月15日(水)
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