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On the Production
by 井口健二
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■第70回
感じだった。今回第2作は、脚本と監督もつぼを得た感じだ
し、僕も第3作には期待したいところだ。
 一方、9月4日公開の『ヴァン・ヘルシング』も、出演者
5人とスティーヴン・ソマーズ監督を交えた来日記者会見が
行われた。この会見では、監督に続編の可能性と、次回作の
計画についての質問が出たが、どちらも未定としたものの、
次回作については、次もVFX満載の作品になりそうだとい
うことだった。これは前回紹介した“Flash Gordon”の線が
固いと見て良さそうだ。
        *         *
 以下は、いつもの製作ニュースを紹介しよう。
 まずは、“Man on Fire”(マイ・ボディガード)でも名
演技を見せてくれた天才子役ダコタ・ファニングの企画が、
ドリームワークスから2本発表されている。
 1本目は、カート・ラッセルとの共演で、“Dreamer”。
この作品で彼女が演じるのは、ケンタッキーの牧場主の娘の
役で、本来なら屠殺される骨折した競争馬を介護してレース
に出場させるというお話。これに挫折した騎手の復活も絡む
というものだ。元々は実話に基づく父と息子の話だったそう
だが、彼女の出演で父と娘の物語に改訂されることになって
いる。撮影は9月14日に開始される。
 そしてもう1本は、ディズニーのアニメーションでも有名
なルイス・キャロル原作の“Alice in Wonderland”(不思
議の国のアリス)の映画化の計画で、ついに映画での本格主
演ということになりそうだ。
 この計画では、彼女が出演し、ナレーターも務めたテレビ
シリーズ『TAKEN』の脚本家レス・ボーエンが新たな脚
色を担当し、さらにヒットの具合では、キャロルが執筆した
続編の“Through the Looking Glass”(鏡の国のアリス)
の映画化も行われることになっている。
 因に、『不思議の国のアリス』の映画化は、1933年に当時
のパラマウントのオールスターキャストで製作されたものが
あり、戦後は1950年にイギリスで実写と人形劇の共演による
もの、そして1951年のディズニー・アニメーション。さらに
1972年にピーター・セラーズらの出演によるものと、1999年
にジム・ヘンスン・クリーチャーショップが関った作品が記
録されている。またTVムーヴィでは1985年にオールスター
キャストによるものがあるようだ。
 これに対して、『鏡の国のアリス』の映画化は、1966年に
TVムーヴィと、1985年には同年のTVムーヴィの続きとし
て製作されたもの、それに1987年にアンドレア・ブレスチア
ーニとリヒャルト・スラプツィスキー監督によるおそらくア
ニメーション思われる作品がある以外は製作された記録が無
く、今回の計画が実現すれば、ハリウッドでは初めての映画
化になるようだ。
        *         *
 お次は、各社の参入が相次いでいる劇場用CGIアニメー
ションの情報で、ソニー傘下のソニー・ピクチャー・アニメ
ーション(SPA)から今後の製作計画が発表されている。
 同社の動向に関しては、昨年1月15日付の第31回と今年3
月1日付の第58回でも報告しているが、その際にも紹介した
熊と鹿と森林レンジャーを主人公にした“Open Season”と
いう作品が、第1作としてマーティン・ローレンスとアシュ
トン・カッチャーの声の出演で製作が進められている。
 これに続く第2作には、ペンギンの主人公が、『エンドレ
スサマー』張りのサーフィンテクニックを披露する“Surf's
Up”という作品が、『トイストーリー2』のアッシュ・ブ
ラノンと、『ターザン』のクリス・バックの共同監督で準備
が進んでいるようだ。
 そして新たに第3作の計画として、続編もヒットしたコメ
ディ作品“Barbershop”の脚本家ドン・D・スコットが脚本
と製作を担当する“Big Nasty”という計画が発表された。
この作品は、宇宙を舞台にした物語という以外に詳しい内容
は明らかにされていないが、ミュージカルになるという情報
もあるようだ。
 一方、ソニーでは、上記の“The Polar Express” に続く

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09月01日(水)
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