ID:47635
On the Production
by 井口健二
[459958hit]
■第69回
ミックスの再開も視野に入っていて、ソマーズは映画化と同
時に、新作コミックスのストーリーにも関わる意向と伝えら
れている。これにより、ゴードンとその恋人のデール・アー
デン、そして科学者ハンス・ザーコフ博士らの活躍が、映画
とコミックスの両方で再開されることになりそうだ。
ただし、現状ではソマーズは映画の脚本にも未着手のよう
だが、このまま進めば彼の次回監督作となる可能性は高そう
だ。因に、製作費2億ドルをかけた『ヴァン・ヘルシング』
の配給収入は全世界で2億7000万ドルに達しており、期待は
もっと上だったようだが、取り敢えず製作費の回収はできた
ということで、次回作への期待も高いようだ。
なお、ソマーズの関連では、先にサラー・ダン原作による
ロマンティック・アドヴェンチャー小説“The Big Love”の
映画権を獲得したことが発表されているが、その計画では、
彼は製作のみを担当する予定ということだ。
* *
『キング・アーサー』ではまたまた新たな魅力を発揮した
キーラ・ナイトレイが、『マイ・ボディガード』のトニー・
スコット監督の新作に主演することが発表された。
作品の題名は“Domino”というもので、1960年版の『アラ
モ』などに出演した俳優ローレンス・ハーヴェイの娘ドミノ
を主人公にした実話に基づく物語ということだが…。ドミノ
は、一時はフォードのモデルなども務めていたが、ある日、
華やかなベヴァリー・ヒルズでの生活を捨てて、何とバウン
ティ・ハンター(賞金稼ぎ)になったというものだ。
そしてこの物語を、再上映が話題の『ドニー・ダーコ』の
リチャード・ケリーが脚本にし、ニューラインの製作で映画
化するというもの。撮影は、今秋10月4日にロサンゼルスと
ラスヴェガスで開始されることになっている。
アメリカでの民間による賞金稼ぎの実態がどんなものか、
日本人には今一つピンと来ないところだが、映画化の題材と
もなれば、それなりにドラマティックなものが予想される。
しかも、元モデルからの転身ということでは、華麗と壮絶の
両面が見られる作品になりそうだ。
なお今回の作品は、スコットとは1993年の『トゥルー・ロ
マンス』と、2002年の『スパイ・ゲーム』で組んだことのあ
るサミュエル・ハディダが製作を担当するもので、いずれも
評価の高い作品を生み出したコンビの復活には、期待の高ま
るところだ。
* *
ちょうど1年前の2003年8月15日付の第45回でも紹介した
ワーナーが進めている往年の人気テレビ番組“Get Smart”
(それ行けスマート)の劇場版計画で、主演俳優に現行のテ
レビの人気番組コメディ・セントラルなどで知られるスティ
ーヴ・カレルを起用することが発表された。
1年前の記事では、『サタデー・ナイト・ライヴ』出身の
コメディアン=ウィル・フェレルの起用の線で計画が進めら
れていたものだが、その時にも紹介したドリームワークス作
品の“Anchorman: The Legend of Ron Burgundy”が、今年
の7月第1週に全米公開されて『スパイダーマン2』に次ぐ
第2位を記録するなど、その後のフェレルの人気は鰻登り、
このため超多忙となったフェレルの起用が断念されて、同作
品で助演していたカレルに計画が切り替えられたようだ。
なおカレルは、ジム・キャリーが主演した『ブルース・オ
ールマイティ』にも助演していたが、今回の劇場版計画では
『ブルース…』を手掛けたスティーヴ・コーレンが脚本を担
当しており、早速カレルのキャラクターを取り入れた脚本の
手直しが行われることになっている。
またカレルは、ウッディ・アレン監督の最新作“Melinda
and Melinda”にも出演している他、NBC放送の人気コメ
ディシリーズ“The Office”にはレギュラー出演しており、
さらにニューラインで初主演作の“Furry Vengeance”の公
開が控えているということだ。
* *
[5]続きを読む
08月15日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る