ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460163hit]

■第59回
うなものではない。ロドリゲスにはその辺を勘違いしないで
映画化を実現してもらいたいものだ。
 まあ、簡単に言えば、ロドリゲスの今までの作品の乗りで
やってもらえればファンも満足する作品になると考える。間
違っても、「火星」シリーズで『グレイストーク』は作らな
いで欲しいというところだ。
 キャスティングは未発表だが、カーター、ソリスの配役は
もとより、6本脚の馬や、身長12フィートの怪人をどのよう
に映像化するかにも興味は集まる。『スパイ・キッズ』でも
VFXはかなり頑張ってはいるが、今回スケールや質の点で
は“The Lord…”に匹敵するものが要求されることになる訳
で、スタッフにはその辺の一層の頑張りを期待したい。
 なお、ロドリゲスは、今後はすでに撮影開始された“Sin
City”(ジョッシュ・ハートネット、メアリー・シェルトン
共演によるフランク・ミラー原作のグラフィックノヴェルの
映画化)の監督に並行して、本シリーズの準備を進めること
になるようだ。
        *         *
 お次もファンタシーシリーズの話題で、2002年7月15日の
第19回で紹介したC・S・ルイス原作“The Chronicles of
Narnia”の映画化について、前回紹介したウォルデン・メデ
ィアに加えて、ディズニーが共同製作の形で参加することが
発表された。
 この計画については、2001年12月にウォルデンが映画化権
を獲得し、独自に準備を進めていたもので、すでに『シュレ
ック』を手掛けたアンドリュー・アダムスンの監督も発表さ
れ、アダムスンとクリストファー・マーカス、スティーヴン
・マクフィリーの草案から、アン・ピーコックによる脚本も
執筆されているようだ。そして本年6月末か7月初めから、
ニュージーランドとチェコスロヴァキアでの撮影も準備され
ており、公開は2005年クリスマスを目指すとされている。
 この計画にディズニーが参加する訳だが、両社は50/50で
製作費を負担することになっており、これによりディズニー
は、全世界マーケットでのヴィデオ、ライセンシング、マー
チャンダイズなどの権利も獲得するということだ。
 なお、映画化はシリーズで最初に書かれた“The Lion,the
Witch and the Wardrobe”から開始されることになってい
るが、実は物語的にはこの作品は第2部に当るもので、この
前の話として“The Magician's Nephew”という作品が書か
れている。一方、今回の計画では当初から“The Chronicles
of Narnia”と銘打たれており、シリーズの全7作の映画化
が想定されているもので、時間の流れをどう説明するか、今
後の映画化が進むとその辺の調整も注目されそうだ。
 因に、ウォルデンとディズニーの関係は、ディズニーがア
メリカ国内の配給権を契約して、すでにIMAX作品の『タイタ
ニックの秘密』や、ジャッキー・チェン主演でリメイクされ
た“Around the World in 80 Days”のアメリカ配給なども
手掛け、その契約も2年間更新されたようだが、今回の共同
製作はそれとは別の契約で行われるということだ。
 キャスティングは未発表だが、ウォルデン代表のキャリー
・グラナットは、「“The Lord of the Rings”ではゴラム
という素晴らしいキャラクターが生み出されたが、我々は同
様のキャラクターを5体作り上げなければならない」と、そ
の目標を掲げている。なおシリーズは、上記の2作と“The
Horse and His Boy”“Prince Caspian”“The Voyage
of the Dawn Treader”“The Silver Chair”“The Last
Battle”で構成される。
        *         *
 続いては、今年主演女優賞を受賞したシャーリズ・セロン
の話題で、次回作としてレイクショア=パラマウント製作の
“Aeon Flux”という作品に主演することが発表された。
 この作品は、元々はパラマウント傘下のMTVで放送され
ているアニメーションシリーズを実写映画化するもので、物
語は、400年後の未来が舞台。地球人類は謎の病原菌によっ

[5]続きを読む

03月15日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る