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On the Production
by 井口健二
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■サンダーパンツ、死ぬまでに・・、ジョニー・E、ティアーズ・オブ・・、レッド・サイレン、戦場のフォトグラファー、S.W.A.T.
も告げず、最後の2カ月を精一杯生きることを決意する。 
彼女は、死ぬまでにやりたいこととして、今は幼い娘たちが
18歳になるまでの誕生日ごとに贈る言葉を録音することや、
夫以外の男と愛し合うなど10の事柄を決める。      
ほっておけば、お涙頂戴のめろめろになりそうなお話。しか
し脚本家でもある監督のイザベル・コレットは、ニヤリとさ
せるポップシンガーや女優の話題などを配し、愁嘆場を作る
ことなく見事にまとめ上げる。             
特に、夫以外の男と愛し合うという辺りが女性作家らしさと
いう感じで、この男性との関係を通じて、単に死んでしまう
ことだけはでない大きな物語に膨らませて見せる。    
さすが『トーク・トゥ・ハー』の監督が認めた才能だけのこ
とはあるという感じがした。              
                           
『ジョニー・イングリッシュ』“Johnny English”    
『ミスター・ビーン』でお馴染みローワン・アトキンスン主
演のスパイパロディ。                 
『ミスター・ビーン』のお笑いは、はまれば強烈だが、滑る
とどうしようもなくなってしまうかなり際どいものがある。
今回の作品も、すでに何本もある007のパロディで、その
意味ではかなり際どい作品だ。             
ジョン・マルコヴィッチ扮するフランスの富豪は、実は200
年前に本来なら英国王室を継ぐところをフランスに渡ってし
まった一族の末裔。その男が王位を狙っていろいろな計画を
立てる。それをMI−7の見習いスパイのイングリッシュが
阻止するという物語。                 
正直に言って、アトキンスンのベタなギャグの連発だったら
どうしようと心配していたのだが、今回はそういう部分はあ
まりなく、かなり正統な笑いで楽しませてくれた。    
特に、物語の脇を固める部下の男とインターポールの女性捜
査官がかなり優秀な設定で、ある意味主人公のイングリッシ
ュはそれに踊らされているような感じなのが、納得しやすか
ったというか、見ていて引いてしまうところが少なかった。
その一方で、マルコヴィッチが見事な怪演を見せてくれる。
結末はかなりいい怪訝だが、そこをマルコヴィッチが無理矢
理押し切ってしまっている雰囲気もあり、このキャスティン
グはお見事という感じだ。               
アトキンスンであるから、当然臭い一人芝居も連発するが、
それもそれぞれ意味づけがされていて、浮いているようなと
ころがなかった。イギリスの興行成績では連続1位も記録し
たそうだが、なるほどうなずける感じもした。      
                           
『ティアーズ・オブ・ザ・サン』“Tears of the Sun”  
ナイジェリアの内戦を背景に、ジャングルに取り残された女
医の救出に向かったシールズ部隊が、命令違反をしてまで迫
害を受ける恐れのある現地人27名を保護し、国境までの血路
を開く姿を描いたブルース・ウィリス、モニカ・ベルッチ共
演のアクション映画。                 
主人公は、一旦は救出してヘリコプターに載せた女医と共に
戦地に舞い戻る。そして戦乱の激化でヘリコプターの飛行は
不可能になり、残る望みは徒歩で国境までたどり着くことし
かなくなる。しかも背後には、彼らを執拗に追う300人以上
の現地兵が迫っていた。                
実は、元々はウィリス主演の“Die Hard 4”として計画され
たが、シリーズの製作会社が計画を放棄し、設定を多少作り
直して別の会社で映画化したものだそうだ。従って、物語の
中で主人公が行動を起こした動機を聞かれ、「俺にもわから
ん」と答えているのは、それが『ダイハード』だと思えば納
得できるものだ。                   
ということで、この主人公の動機がかなり薄弱なのは確かだ

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08月16日(土)
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