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On the Production
by 井口健二
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■トランサー、福耳、ゲロッパ、ブラックマスク2、パイレーツ・オブ・カリビアン、SIMONE
田中の他にも、司葉子、宝田明、坂上二郎、谷啓など、老人
パワー満載の作品だが、主人公が宮藤とNHK『さくら』の
高野志穂という若手で、バランスはさほど悪くない。
ただし、劇中の田中と司及び宮藤と司のダンスシーンはもう
少しちゃんと決めて欲しかった。老人でも矍鑠としたダンス
をする人は多いから、この程度で名手と言われるとちょっと
引いてしまう。
『Shall We ダンス』を引き合いに出すまでもなく、やれば
できるはずのものなのだから、この部分の演出にはもう少し
時間を掛けて欲しかった感じだ。
お話は、ある意味単純だし、ハリウッドリメイク向きだとい
う感じもする。ハリウッドの老人パワーもかなりのものがあ
るし、ホラーばかりでなく、こういう作品の輸出も頑張って
もらいたいものだ。
『ゲロッパ!』
最近はワイドショーなどでお馴染みの井筒和幸監督の99年以
来の新作。ジェームズ・ブラウンの名曲『セックス・マシー
ン』の一節“Get Up!”に乗せたコメディ作品。
やくざの親分に5年の実刑が決まり、その収監までの数日間
のお話。
20数年前の大阪公演を見て以来のジェームズ・ブラウン(J
B)ファンの親分は、ようやくチケットを手に入れた名古屋
公演が収監後で見に行けないのが心残りだ。
しかしそれ以外にも、25年前に生き別れた娘に一目会いたい
という気持ちもある。その娘の所在がようやく判明する。親
分はその家に駆けつけるが、娘は物真似プロダクションの社
長を務めて地方興行中。そこには偽JBもアメリカから来日
していた。
ところがその偽JBは、アメリカから日本国家の存亡に関わ
るらしい重要な物品を日本に持ち込んでいた。それを取り戻
すため内閣情報局が動き出す。
一方、親分は組の将来を案じて、子分たちに堅気になること
を勧め、組を解散すると宣言する。その親分を翻意させるに
は、親分をJBに引き合わせ、自分たちの存在を実証するし
かない。こうして、3つ巴、4つ巴の騒動が始まる。
井筒作品は前々作の『のど自慢』辺りから見ているが、上手
いところを突いていると思う反面、何か泥臭くて、見るまで
の触手がなかなか働かない感じがする。僕自身も試写で見れ
ば、いつも面白く感動してしまうのだが…。
しかし今回は、主演に西田敏行、常盤貴子を据えて、カメオ
で岡村隆史や藤山直美など、これに監督自身の人気も加われ
ば、ちょっと行けるのではないかという気分だ。見れば面白
いし…。こまっしゃくれた子役も良い感じだったし。
それから、映画の展開で住基ネットの危険性に言及した部分
があり、エンターテインメントの中にこうした問題を持ち込
むとは、さすがテレビで辛口の評論をしている監督だけのこ
とはあると思った。
後は、西田敏行が『セックス・マシーン』を歌い踊るシーン
には感心。脇役の岸部一徳のダンスも良く、役者根性という
感じがした。2人とも伊達に紅白出場歌手ではないという感
じもするが、これがプロフェッショナルと言うものなのだろ
う。
『ブラックマスク2』“Blackmask 2: City of Masks”
96年にジェット・リーの主演で映画化された作品の続編。
すでにハリウッド進出したリーの出演はなかったが、前作を
製作したツイ・ハークが原案と監督を手掛け、前作の後『マ
トリックス』を手掛けたユエン・ウー・ピンがアクション監
督を担当している。
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08月02日(土)
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