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On the Production
by 井口健二
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■ムーンライトマイル、Mリローデッド、フリーダ、アンダーカバー・B、ファム・ファタール、セクレタリー、ウェルカム to C、白百合クラブ
建設して行われたというハイウェイのシーンは見事。
特にクライマックスのハイウェイのシーンは、カメラが絶対
に入れないところに高速で突っ込んで行く描写が強烈で、デ
ィジタルの真骨頂という感じだった。
『フリーダ』“Frida”
メキシコの女流画家フリーダ・カーロの人生を描いて、今年
のアカデミー賞では、主演のサルマ・ハエックが女優賞候補
になった他、音楽賞とメークアップ賞を受賞した作品。
フリーダは、1907年に生まれ、18歳の時に交通事故で瀕死の
重傷を負うが奇跡的に回復、その回復期間に絵筆を取り、絵
画の才能を開かせて行く。
それを支援したのが、すでに著名な壁画画家だったディエゴ
・リヴェラ。早くから彼女の才能を認めたリヴェラは、おり
しもメキシコで沸き上がった共産主義運動とも絡み合って、
21歳の年の差を乗り越えて彼女と結婚する。
その後、リヴェラはアメリカにも進出、次々に成功を納めて
行く。しかし女癖に問題のあるリヴェラは、モデルの女性ら
と次々に関係を持ち、フリーダを悩ませる。そしてフリーダ
は、その境遇に耐えながら絵筆を取り続ける。
そんなフリーダの人生を、トロツキーやロックフェラー、画
家のシケイロス、女流写真家のモドッティ、アンドレ・ブル
トンらが彩る。
何しろ波乱に満ちた生涯、フリーダは47歳で亡くなるが、そ
れまでに事故に起因する手術を30回以上の受けたという。し
かし映画は、その部分にはあまり触れない。多分単なる悲劇
の女性に描きたくなかったのだろう。
それが最後で、身体の痛みが無かったことはないという台詞
が1回だけ出てきて、ずしりと重く心に残る。その辺の描き
方が実に見事だった。そして、常に前向きな彼女の生き方に
も共感が出来た。
フリーダの絵は、今までちゃんと見たことはなかったが、映
画に登場する作品は、かなりシュールレアリスティックな感
じで、映画もその雰囲気をうまく取り入れている。劇中、突
然アニメーションが挿入されたり、コラージュになったり、
その描き方は巧みだ。
監督は、舞台の『ライオンキング』や映画『タイタス』のジ
ュリー・テイモア。男女の愛憎劇を描くでなく、単なる悲劇
を描くでなく、芸術家フリーダの生涯を芸術作品の様に描き
上げている。
『アンダーカバー・ブラザー』“Undercover Brother”
インターネット上で公開されている短編アニメーションシリ
ーズの実写による映画化。
舞台は1970年代。60年代に公民権運動などで急速に盛り上が
った黒人文化は、白人文化の巻き返しにあっている。しかし
その陰には、白人至上主義の組織ザ・マンの存在があった。
ザ・マンはいろいろな策略で黒人文化の繁栄を妨害していた
のだ。
その組織に対抗するのが、秘密組織のブラザーフッド。そし
て今しもザ・マンの資金源を潰すために銀行の中枢に迫った
のだが、そこに飛んでもない邪魔が入ってしまう。
それは銀行の金を貧しい人々に分け与えようとする謎の男ア
ンダーカバー・ブラザーの仕業。ブラザーは、そうとは知ら
ずに作戦を妨害してしまったのだ。
しかしこの一件で実力を認められたブラザーは、ブラザーフ
ッドの一員として活躍を始めることになる。
一方、史上初の黒人大統領誕生の有力候補と思われていた人
物が、突然、立候補を辞退してフライドチキンチェーンを開
くと表明。その陰にザ・マンの存在を嗅ぎつけたブラザー・
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06月02日(月)
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