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On the Production
by 井口健二
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■名もなきアフリカの、さよならクロ、アンダーサスピション、ブルーエンカウンター、二重スパイ、アダプテーション、永遠のマリア・カラス
式に出席するため故郷に帰ってくる。その受付には、一度結
婚し離婚した雪子の姿があった。
そして母校を訪れた亮介は、クロが手術の必要な病気である
ことに気付く。そのことを伝え聞いた生徒たちは自主的に募
金を集め、亮介の執刀で手術が行われることになるが、その
時、病院を訪れた雪子の口から亮介に10年前の出来事が伝え
られる。
脚本家でもある監督が言うところの全くベタな青春ドラマが
展開する。しかしそこにクロの実話が上手く融合して、結構
さわやかな、嫌みでない青春ドラマに仕上がっている。逆に
言えばクロを主軸に据えることで、今の時代にこの青春ドラ
マを実現してみせた監督の作戦勝ちと言うところだろう。
3人が見に行く映画が『卒業』だったり、10年後に掛かって
いる映画が『ロッキー』だったりと、映画ファン向けの仕込
もあって、何となく良い感じの作品だった。
『アンダー・サスピション』“Under Suspicion”
ジョン・ウエインライトの“Brainwash”という小説が、81
年に“Grade Avue”というフランス映画(邦題・レイプ殺人
事件)になり、それをさらにアメリカでリメイクした2000年
製作の作品。
主演のモーガン・フリーマンとジーン・ハックマンは製作総
指揮も兼ねており、恐らくはこの2人がフランス映画に目を
止めてリメイクを進めたというところだろう。共演はモニカ
・ベルッチと、『ドリームキャッチャー』にも出ているトー
マス・ジェーン。
舞台はプエルトリコ。連続少女レイプ殺人事件が起き、警察
は第2の事件での遺体の発見者に疑いの目を向けている。そ
の発見者は町の名士でもある弁護士。57歳だが20歳近く歳の
離れた美しい妻を持ち、表面的には非の打ち所のない紳士。
しかしウィンター・フェスティバルの最中、警察に呼ばれた
男の実像が尋問によって徐々に明らかになって行く。
18メートルも離れた別々の寝室に寝る夫婦の間は冷えきり、
男には少女愛の性癖もある。そして妻の許可で行われた警察
の家宅捜索によって、写真が趣味の男の暗室から殺された少
女たちの親しげな笑顔を撮った写真が発見される。
この弁護士をハックマンが演じ、彼の友人でもあり、事件を
追求する警察署長をフリーマンが演じる。そして弁護士の妻
がベルッチ、尋問に立ち会うちょっとエキセントリックな若
い刑事がジェーンという配役だ。
演出では、フラッシュバックを多用し、しかもその中に現在
の人物を配するというトリッキーな演出が面白く、オリジナ
ルのフランス映画を見ていないので、そこでどのような手法
が使われていたか不明だが、これが『エルム街5』や『プレ
デター2』、そして『ロスト・イン・スペース』を監督した
スティーヴン・ホプキンスの作品かという感じがした。
空撮や祭りの様子を、駒落としやスローモーションなど緩急
をつけて撮影したり、また、夜間の祭りの様子を背景のビル
の屋上までパンフォーカスで捉えるなどの撮影技術の使い方
も良い感じだった。
当然、主演の2人の対決が見ものだが、そのシーンは英語で
渡り合う。しかしフリーマンの部下への指示にはスペイン語
が使われ、またベルッチのたどたどしい英語もなるほどと思
わせる。いかにもプエルトリコという雰囲気が溢れていた。
『ブルー・エンカウンター』“衛斯理藍血人”
香港のSF作家ニー・クァン原作でウェズリーという主人公
が活躍する香港製SF映画。
原作はシリーズで、すでに3作が映画化されているが、主人
公をそれぞれ異なるトップスターが演じており、香港では一
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05月16日(金)
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