ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■HERO、Bモンキー、ベアーズ・キス、プルートナッシュ、灰の記憶、ドリームキャッチャー、すてごろ、ハンテッド、ホーリー・スモーク
アルジェントのために書き替えられたということだ。そうし
たくなるくらいに彼女の存在感が輝いている。また、脇にも
ルパート・エヴェレットやイアン・ハートらを配して見事な
配役。                        
ロンドンの伝統あるパブやミルクバー、それにパリ、ウェー
ルズの寒村(カンブリア)など、ロケーションも素晴らしい
効果を上げている。物語の展開も知的で無駄がなく、まさし
く映画という感じがした。               
                           
『ベアーズ・キス』“Bear's Kiss”           
96年の『コーカサスの虜』で知られるセルゲイ・ボドロフ監
督の作品。                      
映画の製作国はカナダのようだが、舞台はヨーロッパ。ロシ
アから、ドイツ、スペインなどにロケされている。そして、
主人公たちの台詞は英語だが、それぞれの国の言葉も織り込
まれている。このようにいろいろな国の言葉が聞けるのも心
地よいものだ。                    
サーカスで育ち、ブランコ乗りをしている少女ローラ。いつ
も孤独な彼女は、「両親」と共に訪れた動物商の檻にいた小
熊を買ってもらう。そしてミーシャと名付けていつも一緒に
いるようになるのだが…。               
やがて「両親」は仲違いし、花形スターの「母親」を無くし
たローラ達は、サーカス団からも追い出されてしまう。それ
でもローラはミーシャを手放さなかった。そしてある日、ロ
ーラは、鍵の掛かったミーシャの檻の中に裸の若者を見つけ
る。                         
シベリアの民話に基づく作品らしい。ロシアの民話と言うと
「石の花」などを思い出すが、素朴でいかにも民話という感
じがする。この作品も舞台は現代にしているが、その雰囲気
が、間に挟まれるアニメーションと共に愛らしい。まさにメ
ルヘンという感じだった。               
ボロドフ監督は、『コーカサス』のときも、素朴な雰囲気を
醸していたが、スペインの賑やかな音楽が流れていても、静
かな雰囲気が保たれているのは素晴らしい感覚だ。しかも要
所にはアクションを絡めるという構成も見事。      
                           
『プルート・ナッシュ』“Pluto Nash”         
エディ・マーフィの主演で、2080年の月面が舞台のSFコメ
ディ。                        
正直に言って、アメリカではコケてしまったと伝えられてい
る作品。従って日本では、完成披露試写も行われず、ひっそ
りと公開されることになるらしいが、どうして見事に作られ
たSF映画で、『ギャラクシー・クェスト』以来の応援した
くなるような作品だった。               
21世紀後半の月面。以前は鉱物資源の採掘でブームタウンと
なったこの地も、一時の勢いはなく、裏の組織が力を付けて
いる時代。つまり、西部劇をそのまま月面に持っていったよ
うな設定のお話だ。                  
そして物語は、主人公がペット禁止の月に冷凍チワワを密輸
した罪での刑に服し、街へ帰ってくるところから始まる。 
ここで、月面ハイウェーをスペースカーが疾走してくるとこ
ろから開幕するのだが、このドームシティの入り口に「重力
注意」の案内板があるのが最初に気に入った。つまり、ドー
ム内は重力調整がしてあるという設定で、外部と違いが明確
にされているのだ。                  
結局このような些細な点に、この他にもいろいろと気が使わ
れている。その意味で感心して見てしまった。こういう拘わ
りって、昔のSFファンは結構気に入って見てくれたと思う
のだが…。                      
一方、最近のマーフィ作品は、彼自身がミスキャストのとこ

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05月02日(金)
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