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On the Production
by 井口健二
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■コーリング、アナライズ・ユー、ブラック・ダイヤモンド、ハムバット〜蝙蝠男の復讐〜
脇役まで、全員が前作通りそろっているのも見事だ。
『ブラック・ダイヤモンド』“Cradle 2 the Grave”
ジェット・リーとラップ・アーティストのDMX主演による
アクション作品。製作と監督は、リーのハリウッド初単独主
演作品『ロミオ・マスト・ダイ』のジョール・シルヴァとア
ンジェイ・バートコウィアク。なお、DMXは『ロミオ…』
にも出ていたそうだ。
物語は、DMX扮するトニー率いる窃盗団がダイヤモンド金
庫を襲うところから始まる。彼らは依頼主から、そこに納め
られたブラックダイヤモンドを求められ、それ以外は彼らの
取り分として仕事を引き受けたのだ。
しかしそこにリー扮する台湾秘密警察の捜査官スーが現れ、
ブラックダイヤモンドには手を触れるなと忠告される。忠告
は当然無視して、ブラックダイヤモンドを手に入れたトニー
達だったが、それは巨大組織に挑戦する事態を引き起こす。
そしてトニーの愛娘が組織に誘拐されたことから、トニーと
スーは手を組んで組織に対抗することになるのだが…。
とりあえず、ジェット・リーのアクションが楽しめる作品。
超大作ではないが、それなりにまとまった作品と言えるだろ
う。なお、原題の「2」は「to」の意味で、シリーズの2作
目ということではない。
最後にお芝居を一つ。
『ハムバット〜蝙蝠男の復讐〜』
僕は、舞台の芝居は滅多に見ない。実際、小劇場ブームとや
らの影響で、その種の劇団が作った「映画」は何本か見てい
るのだが、そういう試写では、いつも決まって、面白くもな
いところで馬鹿笑いする連中がいて、困惑してしまう。
結局、観客と舞台の一体感とやらで、場を共有している観客
がそういう反応をするらしいのだが、そういう状況を見せつ
けられると、自分が場違いに感じて、余計に舞台から足が遠
のく結果になってしまうのだ。
実は、この公演をした劇団オルガンヴィトーの不二藁さんと
いう方も、以前に一度映画を作ったことがある。ただしその
作品は、観客との間に一線を画して、観客に映画を見せよう
という意志が明確な印象のもので、僕なりに評価をした作品
だった。
そしてその作品を見せてもらって以来、公演のあるごとに案
内はもらっていたのだが、なかなか足を運ぶチャンスが無か
った。普段は下北沢で公演をしている劇団のようだが、今回
は劇団の新宿進出ということで、初めて見させてもらったも
のだ。
舞台のセットは、両袖には工事現場の防水シートのようなシ
ートが掛けられ、公演の始まる前からかなりの量の水が滴り
落ちている。カーテンのない舞台の中央には、巨大な人間の
脳味噌を思わせるオブジェが剥き出しで置かれている。
物語は、狂言回しと思われる女性弁護士が、東京拘置所の地
下に迷い込んだところから始まる。彼女が接見する予定だっ
たのは父親殺し容疑の青年。しかし彼を探す内に、弁護士は
一人の若者に出会い、彼と共に迷宮を旅することになる。
そしてその迷宮では、殺された父親の資産を狙う叔父をはじ
め、いろいろな男たちが蠢いている。さらにバットマンまで
もが登場する。ということで、中央に置かれた脳味噌の意味
はよく判るというところだ。
正直に言って面白かった。まず舞台の雰囲気が良い。そして
映画のときと同様、この作品でも、物語を語ろうという姿勢
は明確に伝わってくる。この物語性の豊かさで、僕は舞台に
躊躇無く入って行くことができた。
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03月03日(月)
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