ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460434hit]
■アカルイミライ、ボウリング・フォー・コロンバイン、曖昧な未来 黒沢清
しかしなぜアメリカだけがこんなに多いのか、映画の前半は
この問題をいろいろな方向から検証する。そして中間に乱射
事件の監視カメラ映像を挟んで、後半は、問題の中心を全米
ライフル協会に絞り、会長チャールトン・ヘストンヘの突撃
インタビューで締め括られる。
その一方で、事件に対するメディアの取り上げ方の問題にも
迫り、アメリカの病巣を手際よく描き出す。中では、Kマー
トが狩猟用以外の銃器の販売中止を決定するシーンなどもあ
って、メディアの影響力も描かれる。
さすがに受賞作だけのことはあって、構成が上手いし、2時
間の上映時間だが最後まで飽きさせない。銃社会の問題は、
アメリカ独自の問題かもしれないが、メディアの描き方の問
題は、日本でも同じような状況になってきている感じで、暗
澹とした。
『曖昧な未来・黒沢清』
先に紹介した『アカルイミライ』の撮影を記録したドキュメ
ンタリー。
監督や出演者、プロデューサー、美術、衣装スタッフなどへ
のインタビューを通して、黒沢清監督の映画への姿勢が描き
出される。
本編『アカルイミライ』の紹介で、僕は黒沢監督をホラージ
ャンルの人と書いたが、このドキュメンタリーの中では本人
がジャンルへの拘わりみたいなものも語っていて、ちょっと
納得した。
ただし監督自身が、本編作品ではもっと感情を排した映画を
目指したが、そうならなかったと語る辺りは、感情の表現が
上手いと思った僕としてはちょっと意外だった。
その他にも、俳優たちの役作りや、それを衣装が助けるとい
った、この本編作品の独自性みたいなものもよく描かれてい
た。
本編作品を見るには格好の手引きという感じのドキュメンタ
リーで、面白かった。
01月02日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る