ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■ブラッド・ワーク、抱擁、ブラッディ・マロリー、ケミカル、ヘヴン、銀幕のメモワール、レッド・ドラゴン、リロ&、ウォーク・トゥ
の作品が次々登場してくる。しかし今回はフランス映画とい
うことで、ちょっとそのテイストの違いが面白かった。お話
は、ほとんどアメリカ映画のB級アクションなのだが、その
雰囲気は間違いなくフランス映画なのだ。        
主人公は、結婚したばかりの夫がヴァンパイアだったことが
判り、ウェディングドレスのままで夫を惨殺したという過去
を持つ女性。しかもその時にヴァンパイアの血を浴びたため
に魔界と通じる能力を身に付け、時々夫を呼び出しては情報
を得るという設定だ。                 
その他、特殊部隊には、口は利けないが両方向のテレパシー
と、人格そのものを他人や動物に乗り移らせる能力を持った
少女や、爆発物専門のおかま、それに政府機関との連絡係で
もある男性の刑事が監督官として加わっている。     
ところがある日、モンスター退治に乗り込んだ修道院で逆襲
にあい、刑事は殉職。しかもその直後、600km離れた場所
で、フランス訪問中のローマ法王が同じモンスターたちに誘
拐されるという事件が発生する。            
そして主人公たちは、村人全員が突然行方不明になったとい
う村が怪しいとにらみ、その村の入り口の門から魔界へと潜
入。そこで加わった元法王の警護隊員と共に、法王救出に向
かうのだが…。                    
監督は、日本のアニメの大ファンだそうで、随所にそのオマ
ージュらしきものが見られ、ついでに音楽は『攻殻機動隊』
『リング』の川井憲次に担当させるという念の入れよう。ま
あ珍品と言えば珍品だが、話自体にそれほどの破綻もなく、
B級としては充分に楽しめた。             
それとエピローグによると、次の作戦地は日本のようで、こ
れは是非とも続編を作ってもらいたいものだ。      
                           
『ケミカル51』“The 51st State”          
『スター・ウォーズ』にも出演している黒人俳優のサミュエ
ル・L・ジャクスンが、自らの製作主演で発表したイギリス
=カナダ合作のアクション映画。            
主人公は、30年前、薬学部を卒業して薬剤師としての未来を
約束されながら、麻薬吸引中を警察に咎められ、薬剤師とし
ての道を閉ざされたという男。             
男はその後、地下社会でドラック調合のカリスマと呼ばれる
ようになったが、その仕事に嫌気が差し、一世一代の大勝負
に出る。それはアメリカの売人を裏切り、新たに完成した究
極のドラッグの処方をヨーロッパの組織に売って大金を得よ
うというものだ。                   
しかしアメリカの売人を殺害しようとした計画は失敗。そう
とは知らずにリヴァプールに着いてみると、出迎えたのは大
のアメリカ嫌いのチンピラ。しかも、このチンピラの元恋人
の凄腕の女スナイパーが、アメリカの売人の命を受けて町に
舞い戻ってきた。                   
これに、ドラッグを狙うネオナチのグループや悪徳警官が絡
み、しかも町はマンチェスター=ユナイテッドを迎えてのサ
ッカーで盛り上がっている真っ最中という、かなりスラップ
スティックな笑いの要素も盛り込まれた作品だ。     
まあ、この手のイギリスのチンピラものもいろいろと出てく
るが、イギリスコメディの伝統みたいなものも確立している
ので、どれを見ても当たり外れはあまりない。唯、ちょっと
人が死にすぎるかな、これもいつものことではあるが。  
原題は「51番目の州」で、これは通常はプエルトリコかカナ
ダを指すようだが、この映画では舞台がリヴァプールという
ことで、アメリカではその辺も話題になっていた。後は、ジ
ャクスンのキルト姿も見ものだった。          
                           
『ヘヴン』“Heaven”                 

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12月02日(月)
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