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On the Production
by 井口健二
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■イナフ、ピーター・パン2、スコルピオンの恋まじない、Jam Films
ているという感じの作品だ。特にフック船長のワニに代わる
新たな敵、海の怪物のリズミカルな音の出し方は笑えた。 
                           
『スコルピオンの恋まじない』             
          “The Curse of The Jade Scorpion”
ウッディ・アレン監督主演の01年作品。         
舞台は1940年。主人公ブリッグスは損害保険会社のベテラン
調査員。この日も盗まれ絵画を発見して会社に貢献したのだ
が、会社はリストラ計画が進行中で、旧態依然の彼のやり方
は、リストラ担当のキャリアウーマン、ミス・フィッツジェ
ラルドの標的となっている。              
ということで、犬猿の仲の2人だったが、ある日、同僚の誕
生パーティで余興の舞台に上がった2人は、怪しげな催眠術
師によって相思相愛になる術を掛けられてしまう。そしてそ
の催眠術は解かれて舞台を下りたはずなのだが…。    
その夜、ブリッグスに電話が掛り、呪文の言葉を告げられた
ブリッグスは、催眠術師の命じるままに邸宅に忍び込み、宝
石を盗み出してしまう。そして被害の報告を受けた保険会社
は、調査を外部の探偵に発注。ブリッグスは探偵と競って調
査を始めるが。                    
アレンは、この前の『おいしい生活』でも泥棒の話を描いて
いたが、どうやらお気に入りのテーマらしい。そういえば、
監督デビュー作の“Take the Money and Run”(泥棒野郎)
も題名の通り泥棒が主人公だったから、原点回帰と言うとこ
ろだろうか。                     
アレンの主人公は、ちょっと年齢が行き過ぎている感じもす
るが、しょぼくれたバツイチ男を演じられる俳優は、そうた
易く見つかりそうもないし、まあこんなところだろう。  
相手役にヘレン・ハントとシャーリズ・セロン、脇をダン・
エイクロイドが固めており、舞台劇でも行けそうな見ていて
安心感のあるコメディ作品だった。           
                           
『Jam Films』                
日本映画の新鋭と言うか、もうベテランに近い人もいるが、
7人の監督が集まって作ったショートフィルム集。それぞれ
個性あふれる作品ばかりで、それなりに楽しめた。    
北村龍平監督の『the messenger』は、さ迷っている死者に
現実を告げる告知者の話。色調を押さえた映像も、アクショ
ンも、北村らしさが溢れていた。            
篠原哲雄監督の『けん玉』は、偶然手に入ったけん玉に隠さ
れた秘密を巡っての男女の物語。起承転結もしっかりしてい
るし、主演の2人の演技も堅実な感じで面白かった。   
飯田譲治監督の『コールドスリープ』は、人類移住を目指し
た先見隊を巡るSFドラマ。筒井康隆も出ていて、それなり
のものにはなっている。イメージもまずまず。      
望月六郎監督の『Pandora』は、ある女性の秘密と秘密の漢
方薬のお話。結末にもう少し捻りがあっても良かったとは思
うが。麿赤兒の身のこなしや雰囲気が良い。       
堤幸彦監督の『HIJIKI』は、アパートの一室に立て籠った人
質犯と住人一家の物語。セットや出演者の臭い演技も良く。
ブラックコメディとして上手くまとまった作品だ。    
行定勲監督の『JUSTICE』は、高校が舞台の青春ドラマ。教
室では外人教師によるポツダム宣言の朗読が続き、校庭では
女子の体育の授業が行われている。教室の生徒たちは、退屈
な授業を過ごすためにいろいろなことをやっているが…。シ
ョートフィルムとして上手くまとまっていた。      
岩井俊二監督の『ARITA』は、広末涼子を主演にした一人芝
居。いろいろなところに現れるアリタという謎のキャラクタ
ーを巡る物語だが、正直に言って7本の中では一番つまらな
い。テーマもはっきりしないし、だいたい最後に質問するの
はアリタの復活のさせ方だろう。            

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11月02日(土)
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