ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■ラストシーン、キスキスバンバン、ゴスフォードパーク、ズーランダー、容疑者
外に買い付けに行く間の息子の面倒を見ることになる。とこ
ろがその息子は、父親の溺愛によって33歳まで子供部屋を出
たことが無かった。そして持て余した男は彼を町に連れ出し
てしまう。                      
ところがそこに組織の暗殺団が襲いかかる。大量の銃弾の飛
び交う中、彼らは危機を脱することができるのか。    
題名は、言うまでもなく「007」のこと。しかし物語は直
接は関係なくて、パロディになっている訳でもない。   
それより物語はもっとストレートに、多分まともな生活を送
ったことの無かった元殺し屋の男が、少年の心を持った男と
共に、自分を見付け出して行く姿を描いている。それは初老
の男が束の間取り戻す青春であったりもして、ちょっと甘酸
っぱい気分にさせられた。               
結末は、イギリス映画にしてはちょっと甘いかなという感じ
もするが、これはこれでほっとする結末ではあった。   
なお題名に付いては、イギリスでは「007」のこととして
辞書にも載っているらしく、かなり広く認知されているよう
だ。従ってイギリスでは、映画の題名にはおいそれと使える
ものではない訳で、原題に括弧が付いているのは、その辺で
「007」側から注文が付いたか何か、そのような理由があ
るのだろう。                     
                           
『ゴスフォード・パーク』“Gosford Park”       
今年のアカデミー賞脚本賞を獲得したロバート・アルトマン
監督のアンサンブルドラマ。              
1932年、イギリスの貴族が所有するカントリーハウス“ゴス
フォード・パーク”に人々が集まってくる。そこではきじ狩
りのゲームと、贅沢な料理が楽しめるのだが、時代は貴族社
会の終焉の頃、集まる人々にもいろいろな思惑がある。  
集まる貴族のほとんどはメイドや従者を連れており、館は階
上と階下に分けられて、階上では腹の探り合いのような会話
が、そして階下ではゴシップが渦巻いている。そんな中で館
の主が殺されてしまうのだが…。            
この物語を、マギー・スミス、ヘレン・ミレン、クリスティ
・スコット=トーマス、アラン・ベイツを始めとする大ベテ
ランに、若手の俳優を配して、見事なアンサンブルドラマが
展開する。                      
階上で優雅な食前酒や食事が進むとき、階下では戦場のよう
な慌ただしさでその準備や調理が進む。そして階上が食後の
会話の時間になると、ようやく階下での食事が始まる。しか
し会話の時間が終わるとメイドや従者は主人の世話に走り回
る。                         
それでもその間に階上での余興の歌を隠れ聞いたり、ゴシッ
プを告げあうといった楽しみもある。そんな中を新米のメイ
ドを軸に、その仕組みや人々の立場などが手際良く説明され
て、当時の様子が上手く描かれている。         
そして最後の犯人捜しが、これもまた見事なドラマになって
いて全体を締め括る。さすがにアカデミー賞を受賞する脚本
だと思わせた。                    
                           
『ズーランダー』“Zoolander”             
ベン・スティラー製作、原案、脚本、監督、主演のニューヨ
ークの男性モデル界をの実情(?)を描いたコメディ。  
正直に言って、「『オースティ・パワーズ』よりお馬鹿な映
画」という宣伝コピーで、ちょっと見に行く気を無くしてい
た。ああいう類の映画はたまに1本は許すが、続けて見よう
と思うものじゃない。公開は時期がずれるのだろうが、試写
は同時期だったのだ。                 
しかし時間の関係で見てしまった。それで見た感想は、本作
は、比較されている作品よりずっとまともで、良くできたコ

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09月16日(月)
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