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On the Production
by 井口健二
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■ニューヨークの恋人、プロミス、海は見ていた、ブレイド2、フューチャー、天国の口、銀杏のベッド、ガウディ、チョコレート
啓監督が完成させた江戸時代の遊郭を舞台にした時代劇。
江戸・深川、「川向う」と呼ばれた幕府非公認の私娼地・岡
場所に、女将と4人の遊女のいる茶屋があり、そこには善悪
いろいろな男達が出入りしていた。
ある日の夕刻、その店に一人の若侍が転がり込んでくる。遊
女のお新はその若侍を匿い、窮地を脱させるが、その後も若
侍はお新の元に通い続ける。そして「そんな仕事をしていて
も、仕事を止めればきれいな身体になる」と話す。その言葉
を信じた遊女達は、お新の将来を夢見て客を取らせないよう
にするのだが‥。
このお新を巡るもう一つの物語と、最後には深川が水害に襲
われるクライマックスを据えて、物語は綴られて行く。
黒沢監督の脚本で女性が主人公、しかもラヴ・ストーリー。
本人も「この年齢になって、やっと俺にも撮れるかなと思っ
たんだ。」と語っていたという、ある意味入魂のドラマを、
女性を撮らせたら実績のある熊井監督が引き継いだ。しかも
熊井監督には『黒部の太陽』のような水の猛威を描いた作品
もあるのだから、クライマックスを含めて、ベストの布陣で
作られた作品と言えそうだ。
黒沢の遺作脚本の映画化は、一昨年の『雨あがる』での侍の
妻の描き方もそうだったが、女性に暖かい目を向けているの
が印象的だ。試写会では、上に書いた前半の物語で男性が涙
を拭い、後半の物語では女性が涙を拭っていた。

『ブレイド2』“Blade 2”
アメリカンコミックスの映画化で、98年のスティーヴン・ノ
リントン監督作品の続編を、『ミミック』のギレルモ・デル
=トロ監督が手掛けた。脚本のデイヴィッド・ゴイヤー、主
演のウェズリー・スナイプス、共演のクリス・クリストファ
ースンは前作と同じで、ゴイヤーは総指揮、スナイプスは製
作も勤める。
前作の1年後、チェコのプラハで主人公はヴァンパイア相手
の孤独な戦いを続けている。そこに「クリーパーズ」と呼ば
れる新たなヴァンパイアの登場が告げられ、ヴァンパイア同
士も標的とする新種を前に、旧来のヴァンパイアの首領が主
人公に共闘を申し出る。
そして前作でヴァンパイアに連れ去られた主人公の知恵袋ウ
ィスラーも戻って、新たな敵への戦いが始まるのだが…。 
ほぼ全編がプラハで撮影され、主な舞台もヴァンパイアの巣
窟などに限定。その中で、CGIとワイアーを駆使して見事
なアクションが展開する。
元々CGIアクションが売りの作品だが、本作ではこれに加
えてドニー・ユンが振り付けた見事なマーシャルアートアク
ションも堪能できる。特にブレイドという名の通り日本刀ば
りの長剣も駆使され、そのチャンバラも良かった。
また、銀製の弾丸やニンニク、太陽光線などヴァンパイアも
のの定石も活かされ、これらがバランス良く描かれているの
にはゴイヤーの脚本の上手さがあるという感じがした。
なお、ユンはスノーマンという役で出演もしているが、その
胸に白字で「雪」と漢字が描かれている。実はユンは、釈由
美子主演の『修羅雪姫』のアクション監督も勤めており、そ
のためかとも思われるが。試写会でのユンの舞台挨拶では関
連する発言はなかった。

『フューチャー・ゲーム』“Gamer”
ヴィデオゲーム開発の裏話を扱ったフランス映画。
主人公はゲーム狂の街のちんぴらだったが、ある日警察に捕
まり、8カ月の収監中に究極の格闘技ゲームを思いつく。そ
して出所した主人公は元の親分に決別を告げ、アイデアの売
り込みを開始、とある女性社長のメーカーからデモ作品の開
発を求められる。
そして主人公は、堅気でコンピュータ会社に勤める元同級生
や、ポルノ配信で食いつなぐ元デザイナーなどを無理矢理集
めてデモを完成させるのだが…。女性社長との契約でだまさ
れ、全ての権利を奪われてしまう。
この事態に主人公とその仲間は復讐を計画、メーカーのゲー
ム発表が行われる8カ月後のゲームショウを目指して計画が
スタートする。
どうもフランスの若者映画というのには、ちょっとピントの

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06月02日(日)
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