ID:47402
ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File130】男たちの硫黄島・・・D海軍衛生下士官は二度ハタ(星条旗)を揚げる?【後編】
前編から続きます・・・今まで謎だった通信兵の正体が、レイモンド・ジェイコブズ氏であると言う事が明らかになったのですが、それによって新たなる謎が私ATFの前に立ちはだかる事になろうとは(何かいつものパターンだよなぁ)・・・それでは【開演ブザー】・・・携帯電話の電源はお切り下さい・・・【前編に引き続き当書き込み記事にも資料的価値は一切ありません・・・(^o^;A】
【ルイス・シャーロ一等兵は、本当にそこに居たのか?】
ローリー軍曹の写真の中で唯一官姓名が不詳だったジェイコブズ通信兵の身元が明らかになった事で、新たな謎・・・疑問が沸き起こって来ました・・・それは現在の合衆国海兵隊における公式解釈によって最初の星条旗掲揚者とされている5名の海兵隊員中、旗竿の先端近くを支えているルイス・C・シャーロ一等兵の存在についての問題でした。前回の観戦記にも書きましたがルイス・C・シャーロ一等兵は、最初に摺鉢山に登頂したワトソン軍曹指揮下の偵察隊の一人でした。しかし元通信兵レイモンド・ジェイコブズ氏はシャーロ一等兵はシュリアー中尉の強行偵察小隊には同行していない・・・とはっきり証言しているのです。シャーロ一等兵はジェイコブズ通信兵と同じくF中隊に所属し、二人は旧知の中でした。そのジェイコブズ通信兵が、シャーロ一等兵は最初の星条旗掲揚の場には明らかに居なかった・・・と証言しているのです。これは非常に興味深い証言です。明らかに合衆国海兵隊における公式解釈が誤っていると指摘しているのですから。確かにシュリアー中尉指揮下の強行偵察小隊に、F中隊所属のBAR銃手であるシャーロ一等兵が配属されたと言う可能性は全く無いとは言い切れませんが、明らかに不自然であると思われます。この点について、ローリー軍曹が撮影した他の写真を基にして検証して見ましょう。以下の写真は星条旗掲揚直後に撮影された写真と思われる一枚です・・・この写真では8名の海兵隊員が確認出来ますが、写真中央に写っている人物(緑○)が公式解釈に基づく各海兵隊員たちの立ち位置からすると、シャーロ一等兵である思われる人物です・・・・・・ところが続いて撮影されたと思われる写真では、シャーロ一等兵だと思われた(緑○)の人物は、実は二人の人物で、旗竿を支えているのは計4名であったと言う事が判明しました。そしてこの写真を、更に詳しく分析して見ると・・・シャーロ一等兵だと思われた人物はブローニング自動小銃ではなく、明らかにM1ガーランド小銃を持っている・・・と言う事が判別出来ます。そして何よりもシャーロ一等兵と比べて、写真の人物は頭部の輪郭が明らかに異なります。それじゃ〜この海兵隊員は一体誰なのか・・・米国内のサイトにおいても、明確にこの人物の正体を特定している資料は発見出来ませんでした。ただジェイコブズ氏や第三小隊の他の生存者の証言により、この人物はフィル・ウォード一等兵ではないか・・・と仮定しているサイトを幾つか見る事は出来ました。ウォード一等兵は生還し、ジェイムズ・ブラッドリー著『硫黄島の星条旗』の中にも登場しており、取材を受けて幾つか証言していますが、最初の星条旗掲揚については何も話をしていません。
しかし何故シャーロ一等兵は、最初の星条旗掲揚者として誤認されたのでしょうか・・・そして現在に至っても、何故誤認は修正されていないのでしょうか・・・謎は深まるばかりです。
※一説によれば、マイケル・マンスフィールド下院議員(モンタナ州選出/元駐日大使/ローゼンソールの写真の星条旗掲揚者たちを、第七次戦時国債募集のキャラクターに登用する事を提案した人物)が、摺鉢山に最初に登頂したワトソン軍曹の偵察隊に関するニュースとシュリヤー中尉の強行偵察小隊のニュースを同じものと勘違い・・・その時点で、シャーロ一等兵がシュリアー中尉の強行偵察小隊に同行していた、と誤って報告されたのではないか・・・との事でした。
【海軍衛生下士官は二度ハタ(星条旗)を揚げる?】
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01月27日(土)
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