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ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File097】あゝ邦画戦争映画は燃えているか・・・Shall We タンク!【前編】
陸戦を描いた作品に華を添えるのは何と言っても戦車≠ナある。歩兵が登場して小銃や機関銃を撃ち合うだけの作品も多いが、やはり戦車≠ェ登場しているといないとでは、興行宣伝的にも大きく影響がありそうだ。戦車≠ニいう怪物≠ェスクリ−ンに登場し、人々の幸せな暮らしを踏み潰し、立ち向かう人間たちを嘲笑うかのように威容を誇る姿・・・それに様々な手段で対抗する人間たち・・・対戦車兵器や航空機、そしてまた戦車℃ゥ身。海外の戦争映画では数多くの戦車にお目にかかれる・・・軍隊の所属車両や個人・団体によるコレクション車両等々。しかし邦画ではどうだろうか・・・戦後製作された戦争映画や一般作品で思いつくものを挙げてみると・・・。
戦車の登場する主要戦後公開邦画戦争映画作品※特撮は除く
1953 沖縄健児隊(M24戦車)
1958 二等兵物語/あゝ戦友の巻(M4A3戦車)
1959 人間の條件/第四部戦雲篇(M4A3戦車)
1961 五人の突撃隊(M24戦車)
1962 太平洋戦争と姫ゆり部隊(M24・M4A3戦車)
1963 独立機関銃隊未だ射撃中(模型ダミー戦車JS-2?)
1964 馬鹿が戦車でやって来る(改造ダミー戦車九十四式軽装甲車?)
1968 ああひめゆりの塔(61式戦車の足廻りのみ)
1970 喜劇 右向けェ左!(M24・M4A3戦車)
1970 激動の昭和史 軍閥(M41戦車)
1971 戦争と人間/第二部(改造ダミー戦車馬鹿戦車&九十五式軽戦車?)
1971 激動の昭和史 沖縄決戦(M4A3・M41戦車)
1973 戦争と人間/第三部完結編(T34/85・改造ダミー日本戦車)
1978 野生の証明(米軍M48orM60戦車)
1979 戦国自衛隊(改造ダミー61式戦車)
1982 大日本帝国(M41戦車)
1988 ぼくらの七日間戦争(改造ダミー61式戦車)
1989 2/26(改造ダミー戦車九十二式重装甲車?)
1990 マドンナのように(74式戦車)
1993 動乱/第二部 雪降り止まず(改造ダミー八十九式中戦車)
1993 僕らはみんな生きている(タイ陸軍M41戦車)
1994 右向け左!自衛隊に行こう(74式戦車)
1994 最後の弾丸(マチルダMkU戦車)
2000 守ってあげたい(90式戦車)
2001 アヴァロン(ポーランド軍T72戦車)
2001 ムルデカ17805(改造ダミー戦車M3軽戦車?)
戦後公開された邦画戦争映画は300本以上・・・それから考えると、僅か一割にも満たない作品数。海戦や空戦を描いた作品は、お家芸である円谷プロに代表される特撮技術を駆使し、戦闘シーンと俳優の演技場面の合成によって、優れた作品が多数製作された。しかし同一カメラフレーム内で、戦車と俳優が登場する場合が多い陸戦作品では、ミニチュアでは誤魔化せない・・・やはり実物大の可動戦車が必要となる。しかし日本国内では外国為替及び外国貿易法によって軍艦・火砲・機関銃・戦車・・・等の兵器≠ヘ輸入禁止、また武器等製造法によって火炎放射機や銃砲を搭載する構造を有する装甲車両で無限軌道装置により走行する物≠フ所有は禁止。民間での可動戦車≠フ所有は不可能なのだ。それ故、必然的に戦車≠所有する公の機関・・・自衛隊に頼らざるを得ない、と言う訳だ。

自衛隊の撮影協力と撮影制限の壁

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09月30日(火)
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