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ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File018】ラインの守り″戦発動記念特集「合言葉はナッツ=v
と、いう訳で「あゝ邦画戦争映画は燃えているか」特集の途中ですが日本製戦争映画リスト≠ヘ遅々として制作進行中の為閑話休題≠イ存知の通り1944年12月16日はヒトラー最後の大博打「Wacht am Rhein(ラインの守り)」作戦発動の日です。ドイツ・フランス・ベルギーに挟まれたアルデンヌ地域を舞台に、独軍機甲部隊が折からの悪天候下、連合軍の後方主要兵站であるアントワープまで一挙に進撃しようという大反攻作戦、俗に「バルジ(突出部・出っ張り)の戦い」として有名ですが、戦争映画の題材としても「バルジ大作戦」を始め、多くの作品の舞台背景として登場しております。戦略的要衝バストーニュを守る米101空挺師団の臨時指揮官マッコーリフ准将の、独軍降伏勧告に対する戦史に残る名回答「NUTS(ナッツ)」。それでは皆さんを1944年末のクリスマス近いアルデンヌ地方へご招待しましょう・・・。
【バルジ大作戦】
この作品については、戦争映画ファンだけでなく一般の人の間でも超メジャーな作品(本当かぁ〜?)なので多くは語る必要はないでしょう。この映画で戦争映画の世界に引きづり込まれた方も1人や2人じゃないのでは・・・。昔は年末のテレビ洋画劇場で2週に渡って前・後編で放映され、後編の最初に放映される前編のあらすじ≠ノワクワクしたもんです。ところで私の手元には「バルジ大作戦完全版」なるビデオテープがあります。そう世界中で数本しか存在しないと言われる幻のテープです。現在「バルジ大作戦」の通常版は約141分、ロングバージョンは15分長く156分ですが、実際には過去のテレビ放映時に放送された幾つかのシーンが収録されていません。例えば「独軍地下司令部でのシューマッハ中尉指揮下の偽MP襲撃訓練シーン」とか、かの有名なパンツァーリートのシーン後「地上にズラリと並んだM47ティーガー?戦車群の車列前を査閲するヘスラー大佐一行」アンブレーブの救援に派遣される「155mm砲輸送列車の高速(早回し)走行シーン(このシーンはロングバージョンには収録)」「ウォレンスキー大隊への死守命令シーン」「ヘスラー大佐の狙撃シーン」「ウォレンスキー少佐のジュネーブ条約確認シーン」がその代表的なものです。LD版やらビデオ版、TV放映シーンの繋ぎ合わせの為、画面がシネスコ版からTV版に、字幕から吹替えへといきなり切り替ったりますが、編集された方の努力がジンジン°ケに熱く伝わってくる一品です。因みに、この作品での「NUTS」の邦訳は「ボケナス」でした。おお、それと橋の上で撃破される哀れなM24チャーフィー戦車の愛称は「KRAUT KILLER」号でした・・・。
【パットン大戦車軍団】
言わずと知れた猛将パットン将軍の半生を描いたアカデミー賞受賞の戦争映画大作<Wョージ・C・スコットが感情の起伏が激しいパットンの生涯を華麗に演じてます。アフリカ戦線やシチリア戦などハイライトシーンは幾つもあるのですが、なんと言っても後半のバストーニュ救援に向かう第3軍の進撃シーン。戦車・軍用車両の縦列進撃シーンは「レマゲン鉄橋」とはまた一味違う感動シーンでした。M4ベースの戦車回収車(M32?)やM24(41?)の砲塔上にロケットランチャー装備型などマニアにはうれしい車両も登場。M41の砲身からマズルブレークを外したタイプはM24の長砲身タイプみたいでカッコ良いですな・・・。そうそう、この作品での「NUTS」邦訳は「間抜け」です。
【アイク】
連合軍最高司令官アイゼンハワー元帥の半生を描いたテレビ映画。二次戦時の連合軍最高指導部の人間関係などが良く描かれてます。この作品でも第3部でダレン・マクギャビン演じるパットン将軍率いる第3軍のバストーニュ救援シーンがありますが、戦闘シーンの殆んどは「パットン大戦車軍団」の使い回し・・・オリジナルシーンではM10戦車駆逐車が登場するシーン。101空挺隊員と第3軍先鋒部隊の兵士が合流する場面にパットンが居合わす?ってトコぐらいでしょうか。個人的には、この作品のパットンの方が好きです・・・ジョージ・C・スコットよりもジョージ・ケネディより、ましてやカーク・ダグラスよりもネッ!!「NUTS」の邦訳はちょっとお下品に「金●野郎」って訳になってます。
【戦場】
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12月18日(火)
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