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ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File015】底抜け底抜け軍艦(おふね)が通る・・・
「戦車好き」向けのお話の次は、やはり空戦、戦闘機・・・か、と期待された方々も多い(そんなのいね〜よッ)でしょうが、予想に反して軍艦のお話です。でも軍艦・・・海軍を舞台にした戦争映画は多いんですが、血涌き肉躍る海戦を描いた戦争映画って、実際に観れるのは少ないんですよね、これが。やっぱ海戦といえば戦艦対戦艦。唸る巨砲、たなびく砲煙、巻き上がる水柱、飛び散る装甲・・・が醍醐味でしょ。そう言う観点から観るとビデオやらDVDのソフトになってるのがあんまり無いんです。「トラトラトラ」や「ミッドウェー」は航空機中心だしな〜ッ。強いて言えば「ビスマルク号を撃沈せよ」「戦艦シュペー号の最後」ちょっと時代を遡って「日本海大海戦」なんてのはありますけどね。それ以外・・・?「砲艦サンパブロ」「魚雷艇109」新しいところで「Uボート」「U-571」「パールハーバー」なんてのもありますがね〜ッ。ちょっとイメージ違うよな〜ッ。やめたやめた。
そこで今回のテーマは、開き直って海軍を描いたもう一方のジャンル「海軍コメディ」についてです。軍隊を舞台にしたコメディは結構あるんですが、やっぱ海軍を舞台にしたコメディは、一種独特の雰囲気がありますな。

【底抜け船を見棄てるな】
「底抜け」シリーズと言えば、この人ジェリー・ルイス≠フ海軍コメディです。タイトルからすると、なんかボロッチイ¢Dが舞台みたいですが、その逆。終戦直後、一隻の新鋭護衛駆逐艦が行方不明になります。その艦の艦長が、いつもの如くちょっと頼りないジェリー・ルイス演じる主人公の少尉です。何故少尉風情が艦長なのか・・・ここが物語の味噌でもあるんですが、終戦で艦長以下先任の士官全員が順次復員(全員が予備役だったらしい)して、指揮権が委譲された挙句、最下位の士官である、少尉殿に指揮権が回って来た、という訳です。まあこれも海軍・・・軍隊の階級社会を風刺したお笑いネタなんですが・・・。で件の少尉、どうしても艦を何処にやったか思い出せない。挙句の果てに査問委員会が開かれて・・・お決まりの通りズッコケがエスカレートして行きます。で結局は・・・って言う訳でオチは、やっぱ海軍のお役所事務社会的な世界を風刺したオチで笑わしてくれます。そうそう、途中で少尉がなぜか日本軍の捕虜になるんですが、ここに登場する日本兵≠ヘ、お決まりの通り変≠ナす。

【ペティコート作戦】
潜水艦を舞台にした傑作コメディ。艦長役はケイリー・グラント。ドタバタ喜劇ではありませんが、海軍らしいスマートなギャグを見せてくれます。太平洋戦緒戦のフィリピン、空襲により破損した潜水艦が、あれやこれやの騒動の末に出航。途中、機関の不調や遭難した看護婦一行(みんな美人)を救助した事による大騒動、日本潜水艦に間違えられたりとトラブルの連続に頭を抱える艦長の姿が、また笑わせてくれます。物資調達係の士官役トニー・カーティスが狂言回しとして大活躍。艦の航行に必要な色々な物資を、非常手段を駆使?して集めてくるのは、戦争映画ではよく見られる光景。日本軍のトラック≠魚雷によって撃沈≠キるお話も傑作。でもって物語後半ではペティコート≠ェ重要なアイテムとして登場します。最後はハッピーエンドで大団円、戦後のエピソードのオマケ付きなとこが、また良いですな。

【南太平洋ボロ船作戦】

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12月02日(日)
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