ID:47402
ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File070】あゝ邦画戦争映画は燃えているか・・・阪妻$カ誕百周年記念『殿様と御家老と足軽』
兵団長中将(阪東妻三郎)
兵団長副官中佐(北龍二)
参謀長大佐(林幹)
参 謀/杉少佐(中田弘二)矢垣中佐(押本映治)
参 謀/岡村大尉(永田靖)金井中尉(水島道太郎)
本部付将校(鈴木左衛門)曹長(山口健)伝騎軍曹(松原輝夫)
本部付当番兵(滝口新太郎・高見実・山田春男・赤星瞭・土田義雄・小林桂樹)
管理部/岩井大尉(星ひかる)塚谷見習士官(伊沢一郎)
衛星部/軍医(水野浩)
電信班/秋山中尉(高村恒夫)曹長(伊達満)
衛兵隊/隊長中尉(笠井三岐雄)
観測班/曹長(海原鴻)
炊事班/当番兵(大虎福太郎・吉谷久雄)
報道班/従軍新聞記者(小宮一晃・泉静治・日岐明・井上敏正・榎本有友・高田弘)
報道班/従軍画家(吉川英蘭)
●工兵隊/隊長(佐藤円治)
●戦車隊/隊長中佐(見明凡太郎)小隊長(白川博)
●鈴木部隊(連隊)
鈴木大佐(上代勇吉)副官少佐(北川耕三)高森大尉(西春彦)鈴木部隊/小隊長(金子弘)見習士官(富士木弘・南里金春)
●有田部隊(連隊)
有田大佐(荒木重夫)部隊副官(井染四郎)副官中尉(米倉勇)通信班長大尉(佐々木正時)旗手少尉(対馬和雄)瓦斯掛将校中尉(片岡市女蔵)中隊長(菊地良一)小隊長(池上良夫)兵(中佐古初三・村岡弘・島田時男・宇禮周二郎・三重駿次・岩波直行・槇俊夫・秋見敬三・泉達男・鳴海浄)
●安藤兵団司令部
安藤兵団長(高木永二)参謀長(斎藤紫香)参謀(笠原恒彦)
●井上部隊(連隊)
井上部隊長(広瀬恒美)副官(津村謬)本部付将校(由利健次)見習士官(潮万太郎)無線担当下士官(澄川透)有線担当下士官(小林重四郎)
【殿様と御家老と足軽】
と、まあ主要登場人物だけでも30余名に及ぶ一大戦闘絵巻なのですが、細部に渡って注意して観ると・・・大体以下の七点が特筆できます。
@当時の陸軍部隊の作戦進行過程が時系列式のドキュメンタリータッチで描いかれています。中国華北山西省での日本陸軍の全面協力下、現地部隊に実際に従軍して撮影ロケを行い、リアルな戦場を再現、当時の情報局賞を受賞しています。原作者の伊地知 進≠ヘ軍人(兼小説家)で、実際の作戦実施・部隊運用について熟知しており、軍隊で上部組織から下部組織へ命令≠ェ下達(例えば軍司令部から○月○日の○時までにA地点まで進出せよ≠ニいう命令を師団司令部が受領し、師団参謀によって作戦概要が決定され、更に指揮下の各連隊→大隊→中隊→小隊→班へ命令が伝わる中で命令が細分化されて行く様子)が良く描いています。でも師団編成の中に歩兵団=旅団≠ヘ登場してなかったなぁ。まあ観客である一般国民にとっては、郷土連隊に代表される様に連隊≠ェ軍隊の基準で旅団≠ネんて馴染みがなかったからでしょう。
A阪妻演じる師団長(中将)は、作戦の実施を巡り参謀たちがああだこうだと騒いでいるのを、ただ黙って長屋の隠居宜しくうんうん≠ニ聞いているだけの極めて温厚な人≠ノ描かれているのですが、太平洋戦争緒戦で、実際に名を馳せた第二十五軍(マレー方面)司令官山下奉文中将や第十四軍(比島方面)司令官本間雅晴中将、第十六軍(蘭印方面)司令官今村均中将等の華々しい指揮振りを見聞きしていた一般観客には、この師団長像はどう映ったのでしょうか・・・やっぱ部下想いの良い指揮官≠ネんですかねぇ。でも一部の高級指揮官を除き、特に大きな戦闘のなかった当時の大陸方面駐留部隊の高級指揮官たちは、大体そうゆう風だったのかもしれませんね。
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12月10日(火)
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