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ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File069】堕戦士たちの魂の最後の城▼・・後編【ネタバレ警報】
なんと怒涛の連続カキコ・・・って言うか、字数オーバーしちまって一回で掲載できなかったので二回に分けての掲載です。でも書き込み自体は2日越しで、もうヘロヘロ状態なのですが、泣き言を言わずに行ってみましょう。それでは前回に引き続き『ラスト・キャッスル』後編をお楽しみ下さい。

【第二のキーワード敬礼≠ェめっちゃカッコイイぞ・・・この野郎!】
『ハーツ・ウォー』もそうだったんですが、この『ラスト・キャッスル』は敬礼<Vーンの非常にカッコイイ映画です。刑務所内の規則(所長の方針)として囚人同士での敬礼≠ヘ禁止されているのですが、この作品では軍人にとっての敬礼≠フ持つ意味が問われています。物語が進むにつれ囚人たちは、頭を掻く振りをして敬礼≠フ代用にするようになります。アーウィン元中将が囚人たちに兵士≠ニしての尊厳を取り戻させる手段として敬礼≠フ慣習を取り戻させる訳です。ATF自身敬礼≠ネんて、軍隊(階級組織)内で、部下に対する上官の威厳を保つ手段のひとつくらいにしか考えていなかったんです。そう敬礼≠ニは階級≠ノ付随するものであると・・・。ところで敬礼≠ヘ、西欧における騎士たちの仕種が起源ではないかと考えられています。@戦闘や決闘、儀式の直前に剣の束部分に接吻する(当時の剣は大体キリスト教の十字架を模していた)動作が変化したA戦場や決闘、槍試合の場で、騎士が兜の前の防護面部分を利き腕で持ち上げ顔を露出し、相手に対し今は敵意のない事を示し、同時に相手に対する対等の立場を誇示する意味も含まれていた・・・。どちらかと言えばAの防護面を持ち上げる動作が変化して挙手による敬礼≠ノなったようです。@はサーベルや軍刀による儀杖礼≠竢ャ銃による捧げ銃≠ナすね。後にナポレオン軍に代表される近代的な軍隊が編成されるにつれて、上官に対する挙手の礼・・・すなわち敬礼≠ェ現在の様なスタイルになったと考えられます。ご存知の通りフランス革命を経て、皇帝ナポレオンの下で誕生したフランス大陸軍は市民の軍隊でした。皇帝ナポレオンは軍の強化手段として、積極的に戦功のあった人物には勲章を授与し昇進させました。嘗てのブルボン王制下では世襲貴族が大半を占めていた士官階級も、革命下で実力(戦闘の功労等)で昇進していった人物たちに入れ替わっていたのです。よって部下から上官への敬礼≠ヘ、兵士としての勲功や勇気に対して行われていたと思われます。劇中アーウィン元中将が言う台詞で敬礼は上官の階級に対して示すものではなく、兵士自身の勇気と名誉に対して行うものだ(うろ覚え)というものがありました。旧日本軍のように敬礼≠ヘあくまでも上官の階級の持つ権威に対して行う%Iなものとして兵士に教え込み、着帽の場合は挙手の敬礼*ウ帽の場合はお辞儀の敬礼≠ニ決めつけて(その癖、記録フィルムなどではお辞儀しながら挙手の敬礼≠しているシーンが良く映っています。やっぱ日本人はお辞儀が好きなんですね・・・)いますが、外国の軍隊は無帽でも挙手の敬礼≠オてますからね。そう言えばクリント・イーストウッド主演の『ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場1986』の中で、連隊長主催のパーティーに招待されたハイウェイ軍曹が胸に飾った議会名誉勲章に対し、連隊長が敬礼するシーンがありましたな・・・。やっぱ敬礼≠ヘ、軍人や警察官、消防官など命がけの任務≠遂行する職業の方の特権ですか・・・。

【第三のキーワード旗≠フ下、命を賭けた戦士たち】

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12月01日(日)
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