ID:47402
ATFの戦争映画観戦記
by ATF
[455595hit]
■【File060】外伝DHP開設1周年記念《再録》あゝ横須賀は燃えているか・・・!前篇
術科学校を後にした一行は、次なる目的地へとバスに乗り込んだ。約10分でJR横須賀駅に到着。意外と小さな駅舎に驚く。かつては、ここが終着駅だったため、趣のある造りではある。駅舎を過ぎると、まもなく目の前にかつての横須賀の軍港が姿を現す。対岸の米海軍基地を横目(なんて米艦は趣がないんだ・・・などと口走りながら)に総監部の営門を目指して歩く。空模様は、今にも泣き出しそうであるが、なんとかもっている。営門の受付にて記名し見学案内図を貰う。本日は広報艦なし。艦内見学は残念ながら不可であった。まあ外からだけでも見てやるか、と一行は係留桟橋を目指す。対岸の米軍基地にはイージス艦、通常フリゲイト艦、空母、強襲揚陸艦?が停泊している。おお、空母の飛行甲板にはトムキャットが・・・なぜか海自の潜水艦(はるしおorゆうしお型1隻と新型おやしお型1隻)が停泊中であった。歩くこと暫し、前方に停泊中の護衛艦の雄姿が近づいてくる。手前には新型護衛艦むらさめ型の「いかづち」が、その艦体を休めており、その向こう側の桟橋には第1護衛隊群旗艦「しらね」海洋業務群海洋観測艦「すま」開発指導隊群試験艦「くりはま」そして対岸には掃海艇らしき艦艇と白亜のキャビンを持つ見慣れぬ艦艇の姿が・・・これぞ海自の誇る迎賓艇≠ナあった。自衛艦の係留された桟橋までの道のりには、曳船、連絡艇、LCM交通艇等の小型船艇が係留され、思わず「おおッ、ウォータラインの小艦艇セットじゃ〜」と叫んでしまったのであった。中でもLCM交通艇いわゆるところの上陸用舟艇は1隻払い下げてもらって、湘南海岸でSPRよろしく上陸作戦でもやったら気持ち良かろうなどと不純な考えを巡らせてしまった(4級船舶免許じゃダメだろ〜な)護衛艦「いかづち」に接近。巨大なヘリ格納庫が見える。これだけ大きくても重量は4500トン程度だそうなので、嘗ての1万トン重巡や戦艦、空母の巨大さを思い知らされる。しかしながら、現在の自衛艦など装甲は無きに等しい(弾き返すのではなく、当たる前に叩き落とす)ので、艦体の大きさの割に軽いのかもしれない。艦上にはCIWSいわゆる20mmバルカン砲の防空システム、76mmOTOメララ社製自動砲、シースパロー短SAM、アスロックSUM、3連装対潜短魚雷発射管の各種兵器が睨みを利かせているが、やっぱ2次戦のゴツゴツしていっぱい大砲や機銃の搭載された軍艦にしか萌えないのは何故・・・。これだけの艦の乗員が200名以下なのだから、時代は進んだものである。次に一行は隣の桟橋に向かう。マスト上にはためく桜ふたつの海将補旗・・・そう第一護衛隊群司令の旗艦「しらね」である。艦体は「いかづち」に比べやや旧型だが、やはり旗艦の威厳がある。主砲は今や旧式となった127mm砲だが技術大佐殿曰く「やっぱ背負式砲塔は良いですね」先任曹長殿曰く「やっぱ軍艦は大砲つまにゃいかんよ」というお言葉が印象に残ったのは言うまでもない。小雨がパラついて着たが、一行行く手を遮るまでには至らない。「しらね」の側に寄る。聳える艦橋。でも古の戦艦などに比べたら遥かにに小さいのであろう。各種レーダーやアンテナの乱立する艦橋の上のちっちゃなTVアンテナが親近感を呼び起こす。桟橋の反対側に停泊していたのは観測艦「すま」と試験艦「くりはま」の2隻。「しらね」や「いかづち」に比べ、艦体は小さいが「すま」は各種海洋データの収集と分析、「くりはま」は各種新装備の実用試験が任務という、将に縁の下の力持ちである。そういえば「すま」の作業甲板に遠隔操作探査潜水艇≠ンたいなのが載ってたな〜ッ。そろそろ時間である。当直の若い海曹と海士が和やかに話している姿に旧海軍では見られない民主自衛隊≠感じながら、一同は次なる目的地へと移動を開始した。しかし、この直後に遭遇する未曾有の出来事を誰が想像しえたであろう。運命の歯車は大きく動き出していたのであった・・・。
[5]続きを読む
10月08日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る