ID:47402
ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File053】あゝ邦画戦争映画は燃えているか・・・ぐぅれんたぁ〜い・・・ハイッ。い〜あるさんすぅ編
このジャンルを代表するのが、言わずと知れた勝新太郎&田村高広コンビによる大映が誇る、この「兵隊やくざ」シリーズ。原作は有馬頼義著「喜三郎一代」太平洋戦争の戦局も日本軍不利に傾き始めた頃、南方へ兵力を抽出された関東軍の兵力補充の為、傷害罪で服役中の元やくざ大宮喜三郎が満州駐屯の部隊に配属になり、そこで教育係である大学出のインテリ有田上等兵と出会い、以後8作にも及ぶ人気シリーズが始まります。力=大宮≠ニ知能=上等兵殿≠フコンビは、年期や権威といった古い軍隊社会をぶちのめして≠ュれます。この大宮喜三郎≠チて役は勝新太郎≠フ為にあるような役であり上等兵殿≠熈田村高広≠フ為にあるような役で二人の掛け合いは絶品・・・。数々のピンチをパンチ≠ニ機智≠ナ切り抜けます。とにかく8作品とも全てストーリーが繋がっているんですよ・・・次作のオープニングシーンていつも前作のラストシーンなんです。文句無しの一級チャンバラ・コンバット作品と言えるでしょう。9作目として約3年後に「新兵隊やくざ/火線」が製作されましたが、最盛期程の勢いは感じられなくなっていました。成田三樹夫、睦五郎、芦屋小雁、玉川良一、藤岡琢也、田中邦衛、中谷一郎、内田朝雄、内田良平、渡辺文雄、細川俊之、安部徹、南道郎、夏八木勲、江守徹等が共演し物語を盛り上げました。このシリーズも8作品が非常な短期間に集中して製作・公開されています。
「兵隊やくざ1965.03.13」「続兵隊やくざ1965.08.14」「新兵隊やくざ1966.01.03」「兵隊やくざ/脱獄1966.07.13」「兵隊やくざ/大脱走1966.11.09」「兵隊やくざ/俺にまかせろ1967.02.25」「兵隊やくざ/殴り込み1967.09.15」「兵隊やくざ/強奪1968.10.05」「新兵隊やくざ/火線1972.04.22」

B.その他の作品
勝新太郎の実兄若山富三郎主演の人気極道シリーズ中の一作「兵隊極道1968.09.18」同じく若山富三郎主演「ごろつき部隊1969.09.19」勝新太郎主演で共演に菅原文太、松方弘樹、三木真一郎、藤岡重慶、室田日出男、名和宏、太田博之と極道映画スター総出演による兵隊やくざ海軍版「海軍横須賀刑務所1973.11.17」等。

【Bアクション系】
日本映画界全盛期のスクリーンに君臨する青春アクションスターたち。タフガイ石原裕次郎、マイトガイ小林旭・・・そんなスーパースターたちに負けずとも劣らないヒーローたちが敗色濃い戦局の下、八路軍や匪賊、スパイが暗躍する大陸で、強力な米軍と対峙する南方の海や空で、アッと驚く荒唐無稽で、それでいて強かで、尚且つ壮絶な戦いを繰広げていました。「二等兵物語」の笑いと「兵隊やくざ」の強さを併せ持ち一癖も二癖ある、将にプロフェッショナル≠ネ兵隊たち。1959年巨匠岡本喜八による「独立愚連隊」を皮切りに、愛すべき荒くれ≠スちが、陸に海に空に大活躍。ハリウッド製アクション娯楽戦争映画やマカロニ・コンバットに並び称せる事が出来る(ATF談)1960年代、邦画戦争映画史に燦然と輝く珠玉の作品たちが、次々に誕生していくのです。(「タイトル/公開日」)

A.岡本喜八・東宝・新東宝系

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08月11日(日)
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