ID:47402
ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File047】記念連続ドラマ第三夜「プライベート・ライアンとヌーヴィルの雨」 後編
chap08.ライアン二等兵(前編)
空が明るくなって来たが、雨はまだ降っていた。その頃、ガフィ軍曹と仲間のミニ戦車隊は、ヌーヴィルまでの近道を全速で突っ走っていた・・・。司令部にいるガフィ軍曹の知り合い(ポーカーでタンマリ貸しがある・・・)から仕入れた最新情報と航空写真によれば、この付近にドイツ軍はいない・・・らしい。やがて手前に橋が見えて来た。「見ろよ・・・橋≠ヘ、まだある=I」ガフィ軍曹は先頭の戦車の砲塔のキューポラ・ハッチから身を乗り出し、葉巻を咥えながら自慢気に言った。前方機銃手用ハッチ(オイオイM41≠ノは前方機銃は無いって・・・どっかで観たぞ・・・そうだ○車バタリオン℃d様車か、ソレって?)から頭を出したモリアリティがニヤニヤ笑っている。三両の戦車は周囲を警戒しながら、ゆっくりと橋に近づいた。ティーゲル戦車が渡れるほどのシッカリとした造りの石橋だ。橋の上や周囲では、空挺部隊の兵士たちが戦死者の遺体を運んでいた・・・。その中の一人・・・将校、中尉だ・・・がガフィ軍曹の戦車の前に立ち塞がり、何か・・・銃か?・・・を持った手を掲げ、ストップ・・・しろと命じた。手に持っていたもの・・・傘≠セよ、オイオイ・・・「オオッ、やっと援軍の到着か・・・軍曹待ちかねたぞ・・・」中尉がにこやかに話しかける。「スンマセンが中尉殿、俺たちゃ特別任務の最中でして援軍じゃないんですわ。お待ちかねの援軍は、遥か後ろからノロノロやって来てますぜ・・・それより何があったんです?」「ドイツ軍の偵察隊と撃ち合ってねぇ、撃退したんだがコッチも損害を出しちまった・・・」橋の上で戦死者の遺体を運ぶ様子を見ていた装填手のカークが、赤いトルコ帽を被り直すと呟いた・・・「なんかオカシクないっすか?・・・あいつら」「何がだよ」ガフィ軍曹が葉巻を咥え直して尋ねた。「あいつら英軍ですぜ・・・?」「何にぃ」そうだ、なんでこんな所に赤いベレーを被った英軍空挺部隊がいるんだ?その時、無線を聞いていたモリアリティが車内通話器越しに叫んだ・・・「何だって、本当か〜ッ、気をつけろ〜そいつらドイツ兵だ・・・」その瞬間、今までにこやかに微笑んでいた中尉が傘≠放りだし肩から下げていたステンSMGに持ち直えると、ガフィ軍曹に狙いをつけた・・・すかさずモリアリティの前方機銃(車載機銃なのに三脚が付いてるよ・・・間違いなく戦○バタリオン℃d様車だな・・・)が火を吹き、慌てた中尉は橋の欄干を飛び越え、川の中に飛び込んだ・・・周りにいた英軍空挺隊員?も次々にモリアリティの機銃掃射の的確な射撃に捉えられ、ガフィ軍曹も砲塔上のM2重機から弾をばら撒いた・・・。僅かな時間で橋の上のニセ♂p軍空挺隊員は一掃された。「ヤレヤレ・・・」ガフィ軍曹率いる三両の戦車は周囲を警戒しながら、ゆっくりと石橋を渡りきる。そこには鉄道の操車場らしい場所があった。そしてその時、何事もない様にドイツ兵を満載した輸送列車が近づいて来た・・・「フォーメーションD≠セッ」ガフィ軍曹が無線に叫ぶ。三両の戦車は的確な動きで防御・攻撃態勢に移る。「カーク、ミュージック・スタートッ!」砲塔に取り付けられたスピーカーからテンポの良いサウンドが流れ出した・・・(長閑なカントリーウェスタンではなく猛々しいクラシック交響楽・・・どっかで聴いたぞッ、そうだワグナーだよ、コレ・・・ワルキューレの騎行<Iイオイ!)三両の戦車は激しい連続砲撃と機銃掃射を繰り返しながらドイツ兵を蹴散らし、前進を始めた・・・!(保護者の方へ:実際には歩兵の随伴掩護の無い戦車だけでの突撃は危険です・・・良い子は真似をしてはいけません)
chap08.ライアン二等兵(後編)
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06月30日(日)
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