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ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File031】元祖美少女戦隊・・・変り種戦争映画&メエピソードA
ヨーロッパの小国と言えば、カジノとグランプリで有名なモナコ公国、ベルギー・オランダ・フランスに囲まれたルクセンブルグ大公国、スイスとオーストリアに囲まれ風光明媚なリヒテンシュタイン公国、カトリックの総本山バチカン市国、切手で有名なサン・マリノ共和国、スペインとフランスに囲まれたアンドラ国なんかが有名ですな。なんか小国って言うとロマンティックな雰囲気があって観光にはもってこいな訳です。で、この映画の舞台も、ヨーロッパの片隅にある架空の極小国グランド・フェンウィック公国です。ワインが唯一の産業資源という貧乏国ですが、カルフォルニア産模造ワインの流入により国家財政は破綻。すぐさまアメリカに抗議したものの、小国が故の悲しさ。まったく相手にされない。進退窮まった公国議会とフェンウィック王妃は、なんとアメリカ合衆国に宣戦布告≠ヌうせ勝ち目はないのは解ってる。そこで敗戦国へのアメリカの援助を当てにした、将に国家的詐欺″s為な訳ですが、宣戦布告の書状≠普通の国際郵便で送ったが為、単なるイタヅラとして処理されてしまいます。一応宣戦布告ということで、フェンウィック軍(普段ワイン作ってるおじさんたち)総勢20名を率いた総司令官バスコム元帥(肩書きだけはスゲェ〜)がバスとオンボロ蒸気船を乗り継いで遥々ニューヨークに侵攻・・・ちょうどその時ニューヨークでは脅威の新型爆弾(原爆の数十倍の破壊力があるらしい・・・)への避難訓練の真っ最中。無人の街に上陸したフェンウィック軍御一行様がたどり着いたのは、新型爆弾を開発した博士の研究室・・・そして博士と娘と新型爆弾を手に入れた一行はサッサと帰国。新型爆弾の帰趨を巡って国際問題に発展し・・・何時の間にやら戦勝国に、って映画・・・ドタバタ喜劇です。そうそういい忘れましたバスコム元帥とフェンウィック王妃、公国首相(悪役)の三役を「ピンクパンサー」のピーター・セラーズが演じています。ATF個人的には「博士の異常な愛情」より、この「マ☆ウ☆ス」の方が好きですな(マウスの方が1959制作で古い)ピーター・セラーズ主演の他の戦争映画といえば「艶笑・パリ武装娼館」なんて、同じく一人七役のドタバタコメディがありますが、これについては、またいずれの日かに・・・。

【ブラス・ターゲット】
ちょっと架空戦記とは違いますね。二次戦終結直後に謎≠フ死を遂げた猛将パットン≠巡るサスペンスです。独敗戦後急速に関係が悪化する米英とソ連。その中にあって反共産主義≠顕にするパットン将軍は連合国首脳にとっても目の上のたん瘤的存在。そんな中、渦中の将軍がいきなり死んでしまうのですからTVのワイドショーが飛びつくような話題です。物語は米軍が独軍より押収した美術品(金塊だっけ?)の強奪事件を巡り、強行捜査を主張するパットンに任命された捜査担当官(ジョン・カサヴェテス)秘密裏に事件を揉み消そうとする米軍情報部(指揮官役をロバート・ヴォーン)パットン将軍暗殺のために雇われたヒットマン(マックス・フォン・シドー)秘密を握る女性(ソフィア・ローレン)が物語を盛り上げます。特に寡黙なままに任務遂行を目指すヒットマンは「ジャッカルの日」のエドワード・フォックス演じる暗殺者に通じるトコがあります。唯一難点はパットン将軍役のジョージ・ケネディですか。コレはミス・キャストって思うんですけど・・・。さて、パットンの死の真実については「パットン大戦車軍団」でパットン将軍役を演じたジョージ・C・スコットが再びパットンを演じた「パットン将軍最後の日々」(1985)に詳しく描かれています。実際パットンは事故で即死ではなく、事故後10日以上の存命していたんですね・・・驚きですね。

「事実は小説より奇なり」とは良く言われますが、実際には小説も結構奇≠ネ訳です・・・な。派手な戦闘シーンが無くても、ワクワクする戦争映画やミリタリー映画はイッパイありますよ。レンタルビデオ店の陳列棚の片隅に眠る作品の数々。たまには騙されたと思って借りて観るのも一興では・・・。【物語は新たな章へと続く・・・】

02月28日(木)
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