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ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File133】海猿≠ノ負けるな!自衛隊全面協力・・・航空救難隊参上!!
アニメ『よみがえる空』の主人公は男性自衛官パイロットだが、実は当初の企画段階では女性自衛官パイロットが主人公となる予定だった。要するに女性パイロットを「華」として萌え@v素を持たせて「客引き」するつもりだったようだが、これに監督の桜美かつし氏やシリーズ構成の燻R文彦氏、アニメ制作会社J.C.STAFFプロデューサー松倉友二氏が反対。彼らは航空自衛隊航空救難団を取材していくうちに、その世界にどんどん魅せられ「空自に女性パイロットが実在しない訳ではないが、リアルな骨太の『男の世界』である航空自衛隊の救難部隊を描きたかったそうで、また1クールの放送枠では『なぜ女性なのにパイロットになったのか』ということまで掘り下げて描けない」と判断した為だった・・・。一方で「人知れず人々のために空を飛んでいる自衛隊航空救難隊を描きたい。航空救難団の存在を知って欲しい」と、この企画を立ち上げた根っからの自衛隊マニアであるバンダイビジュアルの杉山潔氏(自衛隊を何度も取材し、自衛隊の紹介DVDも製作)は、スタッフの主張に対し「(女性主人公は)売るためには仕方ない」とも言っていた。なおアニメ『よみがえる空』最終巻DVDにはパイロットフィルムが収録されており、そちらでは当初の企画通り主役は女性パイロットで、キャラクターデザインももっとアニメチックだった。そしてアクション要素もかなり強いものだった。しかし実際に制作されたTVシリーズアニメ『よみがえる空』は男性パイロットを主役とし、地味でリアルな路線を突き進むことになった・・・。なおアニメと同時期にメディアミックス展開したコミック版『レスキューウイングス』では、主人公は女性パイロットとなっており、映画ではこちらの設定がベースとなっている。

映画版トレーラー/ロングバージョン


映画版トレーラー/ショートバージョン


昨年2月放送の2時間ドラマで女優デビューした高山侑子(15)の主演により、航空自衛隊の女性救援ヘリコプター操縦士の活躍を描く映画「空へ〜救いの翼〜」(手塚昌明監督)が完成した。実は高山の父、和士さんは実際に空自の新潟基地所属の救難隊員だったが、2005年の墜落事故により37歳の若さで殉職。高山は和士さんの追悼式に出席するために初めて上京した際、芸能事務所にスカウトされた。高山は「お父さんがこの作品に導いてくれた」と語った。高山は新潟在住の高校1年生。映画は2本の短編に出演しているが長編はこれが初めてだ。映画で描かれる空自の航空救難団は、警察や消防では対応できない現場に出動する最後の砦(とりで)=B先ごろの岩手・宮城内陸地震にも出動した。高山はその救難団で、命がけの救助活動を通して成長する新人ヘリ操縦士を演じる。高山の父、和士さんは2004年の新潟県中越地震などで活躍した新潟救難隊員だったが、2005年4月14日、救難捜索機が訓練中に墜落、和士さんら隊員4人全員が殉職した。高山は「実感できなかった。でも(小6の弟と小4の妹の)お姉さんなので、いつまでも悲しんでいられません」と語る。意志の強そうな目は父親似と言われる。小学校ではバスケット部のエース。今はYOSAKOIダンス部に所属。スポーツ万能だった父から抜群の運動神経も受け継いでいる。役柄は実年齢より8歳上の23歳だが、「年齢より上に見られるので」と不安はない。主演のプレッシャーは感じたが、強みは間近で父の救助活動を見てきたこと。「ヘリからロープで洪水の中に降りて行くビデオを見ました。お父さんは『助けた人にお礼を言われるのが一番うれしい』と。救助の大変さ、尊さは人より知っているつもりです」父から命の大切さを教わり獣医師を目指したこともある少女は、父の追悼式で初めて上京した2005年5月、原宿でスカウトされた。製作の角川映画は「神秘性とスター性を持った正統派女優」と惚れこんでおり、早くも次作の主演が決まっている。高山は「この作品に運命的なものを感じます。人命救助という素晴らしい仕事が世間に広まったらうれしい」と話している。共演は三浦友和、木村佳乃、井坂俊哉、渡辺大ら。
公式ブログ http://www.sorae-movie.jp/blog/



参考作品「レスキューチーム 第40部隊」
ベルギー空軍のレスキューヘリ部隊を描いた作品。好評レンタル中。

11月09日(日)
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