ID:47402
ATFの戦争映画観戦記
by ATF
[455587hit]
■【File130】男たちの硫黄島・・・D海軍衛生下士官は二度ハタ(星条旗)を揚げる?【後編】
さて、シャーロ一等兵は最初の星条旗掲揚の場には居なかった・・・という疑問点を確認して見ましたが、ここで新たに旗竿を支えている第四の人物の存在が明らかとなり・・・更なる謎・・・疑問点が沸き起こりました。果たして、この人物は誰なのでしょうか?・・・この点を検証する上で、ローリー軍曹が撮影した写真の一枚が新たに登場します。ローリー軍曹は、星条旗掲揚の決定的瞬間は撮影していませんが、実は掲揚直前の写真を撮影しています・・・その写真には旗竿を支えている第四の人物の後ろ姿が明確に写し出されていました!この写真を詳細に観察する事よって、その人物は明らかに他の一般海兵隊員とは異なる装備を装着している事が確認出来るのです・・・そう、この人物は何を隠そう海軍衛生下士官だと思われるのです!この人物は、他の海兵隊員とは異なり、左右の腰付近に大きなバック状の装備を提げています・・・このバックには包帯・絆創膏・安全ピン・ピンセット・サルファ剤(ペニシリン消毒薬)・モルヒネシレット(即効性麻酔薬)・止血帯布・ガーゼ・止血鉗子等が収納されています。さて海軍衛生下士官と言われて直ぐに思い浮かぶ人物は・・・それは誰あろう第二の星条旗掲揚者の一人ジョン・ブラッドリー海軍三等看護兵曹・・・その人なのですよ。この事については、米国内の幾つかサイトにおいても記述されている事が確認出来ました。これって凄い発見・・・衝撃の事実だと思いませんか?何とローゼンソールの写真によって超有名になってしまった、第二の星条旗掲揚者の一人であるジョン・ブラッドリーが、実は最初の星条旗掲揚にも関わっていた・・・なんて凄いなぁ!・・・おい、ちょっと待ちな・・・シュリアー中尉指揮下の強行偵察小隊の隊員の中には、海軍衛生下士官はブラッドリー一人だけしかいなかったのかよ?【ATFの寝惚けた頭の上で天の声が囁きます】・・・う〜ん、確かにそうなんですよ・・・前述の米国内のサイトでは、この海軍衛生下士官がブラッドリーだと説明されてはいるんですけど、この他に海軍衛生下士官はいなかったのか?≠ニ言う疑問点については、どこも言及出来ていませんでした。実際ジェイムズ・ブラッドリー著『硫黄島の星条旗』の文中には、ブラッドリーの同僚の海軍衛生下士官としてクリフォード・ラングリー他数名の海軍衛生下士官が登場しています。しかし彼らの何れも最初の星条旗掲揚については言及していません。これでは話が先に進めないので、仮にこの海軍衛生下士官がブラッドリーであると仮定して話を進めてみたいと思います。因みに映画『父親たちの星条旗』におけるライアン・フィリップ演じるジョン・ブラッドリー≠フ画像です。米国内の幾つもの硫黄島戦関連のサイトを探して見ましたが、ブラッドリーの野戦戦闘服姿の写真は発見出来ませんでした・・・まぁ発見出来たとしても、ローリー軍曹の写真中で、この海軍衛生下士官について明瞭に顔の輪郭を判別出来る写真も無いのですが・・・。最後に残された手段・・・ローゼンソールの第二の星条旗掲揚写真中のブラッドリーの姿と比較して見ましたが、明確にブラッドリーであると断言出来ませんでした。
米国内の硫黄島関連サイトの中には、ジェイコブズ氏や他の第三小隊の生存者たちが、この写真の人物がブラッドリー海軍衛生下士官である可能性が高いと証言している、と記されていました。しかし実際に星条旗を掲揚した最後の生存者であるリンドバーグ氏は、この点については否定も肯定もせず沈黙している様です。ジェイコブズ氏は、2005年2月にサンフランシスコで開催された硫黄島戦友会の会場において『硫黄島の星条旗』の著者であるジェイムズ・ブラッドリー氏と会い、その時この海軍衛生下士官=ジョン・ブラッドリー$烽話し、その後ブラッドリー氏に対し写真や関連資料を送ったそうですが・・・ブラッドリー氏は、ジェイコブズ氏の資料の内容については今だ検討中との事で、現在まで公式な場での発言は行っていない様です・・・。
【ローリー軍曹の写真に見る、その他の男たち】
[5]続きを読む
01月27日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る